ダダをこねる斎藤工”政宗”が最高…今、一番怪しい人物は? ドラマ『誘拐の日』第2話考察&感想レビュー【ネタバレ】

ドラマ『誘拐の日』(テレビ朝日系)が放送中だ。本作は、斎藤工演じる誘拐犯と、永尾柚乃演じる記憶を失った天才少女2人の奇妙な逃亡劇&特別な絆を描く《巻き込まれ型》ヒューマンミステリー。今回は第2話のレビューをお届けする。(文・ふくだりょうこ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 感想 レビュー】

——————————

2話にしてもう凛(永尾柚乃)にバレた!

『誘拐の日』第2話 ©テレビ朝日
『誘拐の日』第2話 ©テレビ朝日

 もうバレた。

 七瀬凛(永尾柚乃)に問い詰められた政宗(斎藤工)は、凛を誘拐したこと、凛の両親が殺害されたことを打ち明けた。

 凛はショックを受けつつも、政宗と別れ、警察署に向かうことに。しかし、パトカーを見た凛は一瞬、誘拐された日のことを思い出す。何かから逃げていたらしいこと、家の前にはパトカーがいたこと。

 凛の両親は発見が遅れたために、遺体の損傷が激しかった。もし、凛が誘拐された日にパトカーが家に来ていたのだとしたら、本来遺体はとっくに見つかっていたずだ。両親を殺害したのは警察の関係者なのか。パトカーの灯をつけて自宅に来ていたのだとしたら、目撃証言もありそうだが…。

 凛は警察に行くことをやめ、再び政宗と行動を共にすることを選ぶ。

 凛の父親のフリもしなくて良くなった政宗の振る舞いはすっかり自由なものに。娘の芽生(日下莉帆)に会いたいとダダをこねて凛に「子どもか」とツッコミを入れられる始末。もはやどちらが子どもか大人か分からない。

警察の中でも違う考えを持つ須之内(江口洋介)

『誘拐の日』第2話 ©テレビ朝日
『誘拐の日』第2話 ©テレビ朝日

 凛が政宗と一緒にいる条件はふたつ。凛を守ること、凛の記憶が戻る手伝いをすること。一連のできごとは、凛の記憶が鍵を握っているのは間違いなさそうだ。凛にかかわる大人たちは、凛を保護しようとすでに躍起になっている。心配しているわけではなく…だ。

 凛にはいろいろと考えがあるようだが、政宗はと言うと大局を見ることができていないよう。芽生に会いたい一心で入院先へと向かう。しかし、警察はすでに政宗の存在を掴み、犯人として追っている。

 当然、芽生の入院先も警察が張り込んでいるわけで…周りに警戒しているものの、周囲を見ることができていない政宗はスキだらけ。それをフォローする凛。凛が天才少女でなければ、あっという間に捕まってしまうに違いない。

 殺人犯の前歴、凛を誘拐しているという事実から警察は政宗が凛の両親を殺した犯人だと考えている。そんな中で、違う考えを持つのが所轄の刑事・須之内司(江口洋介)。

 病院で政宗たちと遭遇した須之内は、凛が政宗の手を引いて逃げるところを見ていた。その様子は、誘拐した側とされた側という関係性には見えづらい。政宗が凛の両親を殺し、誘拐したというシンプルな構図とは違う視点で見るようになりつつある。

 こういう考え方をする人物が警察にいるというのは、政宗にとっては数少ないポジティブな要素のひとつかもしれない。警察の人間が「一連の犯人は政宗である」と考えて動いているよりもまだ救いがある。

 物語においても須之内の存在はポイントになりそうだ。凛の記憶を取り戻す過程で事件の真相に近づいていくであろう政宗たち。一方で須之内は事件を客観的に見ることで真相に近づいていく。違う角度から事件が解き明かされていくことで、物語が広がりそうだ。

凛が見たパトカーは一体?

『誘拐の日』第2話 ©テレビ朝日
『誘拐の日』第2話 ©テレビ朝日

 さて、2話ではいくつかの謎が提示された。

 まずは凛の記憶。誘拐された日に見たパトカーはなんだったのか。

 政宗の妻・汐里(安達祐実)が政宗たちのピンチのときにサポートした。そもそも彼女はなぜ政宗の前に突然姿を現し、凛を誘拐する計画を立てたのか。

 芽生の入院費など振り込まれたそうだが、それは汐里ではないよう。では誰が?

 医学博士の水原(内田有紀)。彼女は凛の父・七瀬守(半田周平)の研究に興味を示している。研究にやはり凛が関わっているのか。彼女も凛の行方を捜している。

 さらに、凛たちを追う謎の男。彼は政宗を殺すこともいとわないような動きを見せている。

 凛の大叔父・七瀬富雄(長谷川初範)は凛がいなくなってくれたほうが、都合が良さそうだ。凛がいなければ病院が自分のものになる可能性は高い。その証拠に七瀬夫妻が亡くなったことも、凛が誘拐されたことにも苦悩を見せていない。

 個人的には芽生の担当医・田川(デビット伊東)や看護師長の藤澤(望海風斗)も謎めいていて、何か事件に絡んでいそうな気がするのだが…。

 正直、政宗以外は何を考えているのか全く分からない。いや、政宗が分かりやすすぎるだけかもしれないが。

【著者プロフィール:ふくだりょうこ】

大阪生まれ関東育ちのライター。
大学卒業後からライターとして活動、シナリオ制作やエンタメジャンルの記事を中心に執筆。
ドラマと邦画、ハイボールと小説が好き。

【関連記事】
【写真】ダダをこねる斎藤工が最高…貴重な未公開写真はこちら。ドラマ『誘拐の日』第2話劇中カット一覧
シリアスなのに微笑ましい…斎藤工の「情けない」姿が驚くほどハマっているワケ。ドラマ『誘拐の日』第1話考察&感想【ネタバレ】
「普通のドラマではできないことができちゃう」ドラマ『ペンション・恋は桃色』W主演、リリー・フランキー&斎藤工インタビュー

【了】

error: Content is protected !!