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アカデミー賞脚色賞受賞! 映画『ウーマン・トーキング 私たちの選択』サラ・ポーリー監督のインタビューが公開

text by 編集部

本年度、アカデミー賞®作品賞・脚色賞の2部門にノミネートを果たした映画『ウーマン・トーキング 私たちの選択(原題『WOMENTALKING』)』。日本では6月2日(金)より全国の劇場で公開予定だ。今回は、第95回アカデミー賞®脚色賞を受賞したことを記念して、サラ・ポーリー監督のインタビューを公開する!

NEW YORK TIMESで年間最優秀書籍に選ばれた小説
『WOMENTALKING』の映画化

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【あらすじ】

赦すか、闘うか、それとも去るか――。2010年、自給自足で生活するキリスト教一派の村で起きた連続レイプ事件。

これまで女性たちはそれを「悪魔の仕業」「作り話」である、と男性たちによって否定されていたが、ある日それが実際に犯罪だったことが明らかになる。タイムリミットは男性たちが街へと出かけている2日間。緊迫感のなか、尊厳を奪われた彼女たちは自らの未来を懸けた話し合いを行う―。

原作は2018年に出版され、NEW YORK TIMES ブックレビュー誌の年間最優秀書籍に選ばれたミリアム・トウズによる同名ベストセラー小説『WOMENTALKING』。2005年から2009年にボリビアで起きた実際の事件を元に描かれている。

監督は『死ぬまでにしたい10のこと』などで女優として活躍しながら、2006年、『アウェイ・フロム・ハー君を想う』で監督、脚本家としてデビューし数々の賞を受賞したサラ・ポーリー。

オスカー前哨戦で脚色賞を数多く受賞、本年度のアカデミー賞®で作品賞、脚色賞の2部門にノミネートされ、この度、脚色賞を受賞した。

主演を務めるのは、2度アカデミー賞®にノミネートされたルーニー・マーラ。その他、Netflixのドラマシリーズ「ザ・クラウン」で主演女優賞、最優秀ゲスト女優賞と2度、エミー賞を獲得したクレア・フォイ、ジェシー・バックリー、『007』シリーズ、Q役のベン・ウィショーなどが出演。

出演とプロデュースを務めたオスカー女優フランシス・マクドーマンドは本作のオプション権を獲得後、ブラッド・ピットが率いる映画制作会社 PLAN Bへ話を持ち込み、映画化が実現した。PLAN Bはその意欲的な映画製作で『ムーンライト』、『ミナリ』など数々のオスカー受賞作を手掛けている。

「こだわったのは叙事詩感と寓話感」
サラ・ポーリー監督インタビュー&作家・柚木麻子コメント

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【第95回アカデミー賞で脚色賞 を受賞したサラ・ポーリー】

本作は監督・脚本をサラ・ポーリーひとりが担当。その脚本が高く評価され、オスカー前哨戦でも数々の脚色賞を受賞した。脚色について、サラは「とても楽しい作業だった」と語る。「もちろん、納屋で何時間にも及ぶ会話が続くのだから、難しさはあったけれど、そんななか叙事詩感と寓話感にこだわりながらストーリーを描いていきました。」

叙事詩には、語り伝える価値のある事件を物語として語り伝えるもの、という意味がある。そして寓話は、教訓的な本質的な作品の意図を隠しながら表現される、たとえ話だ。サラは本作で取り上げた語り継がれるべき「事件」を、映画作品として練り上げることで、今の私たちに問いかける。

そしてもうひとつ、サラは「納屋での会話が、この女性たちの生きる世界の進歩に欠かせないものであることもポイント」だと言う。「この女性たちがどのように今の世界を取り壊し、新しい世界を創造するのかを模索することが何よりも大切なことであるということを表現しようとしました。同時にどんな風景を描くのかについても、最初から視覚的に想像しながら脚本を書き進めていきました」

【作家・柚木麻子コメント】

被害者同士の対話が、ふみにじられた尊厳を取り戻す。
次世代への愛と責任、そして希望。この作品をきっかけに数々の名作が産みだされるであろう、歴史を変える一作。

映画『ウーマン・トーキング 私たちの選択』は6月2日よりTOHOシネマズシャンテほか全国公開!

【作品情報】
『ウーマン・トーキング 私たちの選択』
監督・脚本: サラ・ポーリー
キャスト:ルーニー・マーラ、クレア・フォイ、ジェシー・バックリー、ベン・ウィショー、フランシス・マクドーマンド ほか
製作:デデ・ガードナー、ジェレミー・クライナー、フランシス・マクドーマンド
製作総指揮:ブラッド・ピット、リン・ルチベッロ=ブランカテッラ、エミリー・ジェイド・フォーリー
原作:ミリアム・トウズ(「WOMEN TALKING」)
配給:パルコ ユニバーサル映画 © 2022 Orion Releasing LLC. All rights reserved.
公式サイト
公式ツイッター

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