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日本アニメの影響受けまくり!? 映画『クリード 過去の逆襲』、脱・ロッキー路線は上手くいったのか? 忖度なしガチレビュー

text by 島晃一

ロッキーの遺伝子を継ぐボクシング映画『クリード』。第3弾となる『クリード 過去の逆襲』が公開中だ。マイケル・B・ジョーダンが主演と初監督を務め、シリーズ史上初めてロッキーが登場しない本作は面白い? ひどい? 忖度なしのガチレビューをお届けする。【あらすじ キャスト 評価 考察 解説】(文・島晃一)

ロッキー不在でも大丈夫?
マイケル・B・ジョーダン初監督作品

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ボクシング映画の代表作『ロッキー』シリーズのスピンオフとして始まり、ロッキー・バルボア(シルヴェスター・スタローン)のライバルであるアポロ・クリードの息子、アドニス(マイケル・B・ジョーダン)の活躍を描いた『クリード』。

シリーズ第3章となる本作は、大きな転換点になるだろう。初めてロッキーが登場せず、スタローンは製作として関わるのみ。過去2作だけでなく、『フルートベール駅で』(2013年)や『ブラックパンサー』(2018年)など、マイケル・B・ジョーダンの代表作を手がけてきたライアン・クーグラーは、監督ではなく、製作・原案としてクレジットされている。

また、クーグラー監督の映画を音楽面で彩ってきたルドウィグ・ゴランソンも、作曲はせず、代わりにジョセフ・シャーリーがスコアを担当した。過去作同様、「ロッキーのテーマ」を踏襲した曲はあるものの、あの特徴的なファンファーレの印象が薄くなっており、ロッキーの不在を象徴するかのようだ。

体制が大きく変わったこの映画で監督を務めるのは、主演のマイケル・B・ジョーダン自身だ。『クリード 過去の逆襲』は、これが監督デビューとなるジョーダンが、物語と演出の両面で、シリーズに新しさをもたらそうとした意欲作になっている。

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