史上最高の脱出系映画は? スリル満点の傑作(2)ナチスから逃げきれる? 脱走不可能な状況…打開策は?
text by シモ
一つのジャンルとして確立している「脱出系映画」。自分の身には起こり得ないだろうと思えるからこそ、映画として楽しめるのだ。しかし、そんな“脱出劇”を現実で繰り広げた者たちがいると知ったら…。今回は、ドキドキが止まらない作品を5本セレクトしてご紹介する。第二回。(文・シモ)
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『大脱走』(1963)
監督:ジョン・スタージェス
脚本:ジェームズ・クラヴェル、W・R・バーネット
原作:ポール・ブリックヒル
出演:スティーブ・マックイーン、ジェームズ・ガーナー、リチャード・アッテンボロー
【作品内容】
第二次世界大戦末期。ドイツ軍の収容所で、捕虜たちが大がかりな脱走計画を画策する。彼らは、アメリカ兵ヒルツ(スティーブ・マックイーン)を筆頭に、250名の捕虜を逃がす作戦を実行するが…。
【注目ポイント】
本作は、ポール・ブリックヒルの同名ノンフィクション『The Great Escape』を実写化した作品。監督は『荒野の七人』(1960)のジョン・スタージェスで、ナチス軍の捕虜となった連合軍兵士たちが、先任将校ラムゼイ大佐(ジェームズ・ドナルド)のもと、収容所から逃れるために奮闘する姿を描いている。
本作の注目ポイントはなんといっても、キャスト陣の演技だろう。スティーブ・マックイーンやリチャード・アッテンボロー、チャールズ・ブロンソンやジェームズ・コバーンなど、豪華俳優陣たちの共演は、観ているだけでワクワクする。加えて、ヒルツがバイクでナチス軍の追跡をかわすシーンは、爽快で惚れ惚れする。
そして、本作を語る上で欠かせないのが、全編を通して流れる「大脱走のマーチ」だ。物語が進むにつれシリアスになってくる中、希望を与えてくれるこのメロディ。観客にも勇気を与えてくれること間違いないだろう。
(文・シモ)
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【了】