めっちゃ似てる…漫画実写化、最も再現度が高かった女優は?(2)アイドル顔負けの存在感を放った実力派女優は?

text by 阿部早苗

漫画の実写化では、キャラの再現度が成功の鍵を握る。外見だけでなく、声・仕草・空気感までをどう体現できるかが重要になる。今回は、原作ファンをうならせた「再現度の高い」5人の女性キャラを厳選。実写化が批判されがちな中で、二次元のキャラクターを見事に体現してみせた女優をピックアップした。第2回。(文・阿部早苗)

——————————

毒舌とツンデレを併せ持つ元天才子役のリアルな存在感

原菜乃華(有馬かな)『【推しの子】』(2024)

原菜乃華【Getty Images】
原菜乃華【Getty Images】

監督:スミス
キャスト:原菜乃華、櫻井海音、齋藤飛鳥、齊藤なぎさ、茅島みずき

【注目ポイント】

 漫画・アニメの実写化は、原作ファンの期待が大きい分、キャストへの視線も自然と厳しくなる傾向にある。そうした中、2024年にドラマおよび映画化された『【推しの子】』において、原菜乃華が演じた有馬かなの再現度が非常に高いと大きな注目を集めた。

 本作は、赤坂アカと横槍メンゴによる累計2,000万部突破の人気漫画を原作としており、芸能界という表と裏の顔が交錯する世界を舞台に、人間模様の光と影を描いた作品である。

 有馬かなは、「10秒で泣ける天才子役」と称された輝かしい過去を持ちながら、現在は落ち目のアイドルとして再起を図るという複雑な役どころである。感情の起伏が激しく、プライドと脆さを併せ持つこの繊細なキャラクターは、俳優に高度な表現力を要求する存在である。

 特に話題となったのは、アイドルとしての実経験を持たない原菜乃華が、劇中で披露したライブシーンにおける歌唱やダンスの完成度である。単に演技にとどまらず、ステージ上での立ち振る舞いや細やかな仕草にまでリアリティが宿っており、演技力のみならず役作りにかける真摯な姿勢が伝わってきた。

 劇中アイドル「B小町」として、テレビ朝日系音楽番組「ミュージックステーションSUPER LIVE2024」に出演し、映画主題歌「SHINING SONG」を披露した際には、本物のアイドル顔負けの圧巻のパフォーマンスを披露し、SNSを騒然とさせた。

【関連記事】
めっちゃ似てる…原作ファン絶賛の漫画実写化女性キャラ(1)
めっちゃ似てる…原作ファン絶賛の漫画実写化女性キャラ(3)
めっちゃ似てる…原作ファン絶賛の漫画実写化女性キャラ(全紹介)
【了】

error: Content is protected !!