『東京サラダボウル』第5話考察&感想。奈緒”鴻田”が痛烈すぎる…エピソードタイトルに込められた大きな意味とは?【ネタバレ】
text by あまのさき
NHKドラマ『東京サラダボウル』が放送中。本作は「クロサギ」の黒丸による原作漫画を実写化。国際捜査の警察官&ワケありの通訳人のコンビが、様々な事情で日本に暮らす外国人居住者の問題に挑む。今回は、第5話のレビューをお届け。(文・あまのさき)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:あまのさき】
アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。
エピソードタイトルに込められた意味
人身売買に繋がる誘拐事件と向き合った鴻田(奈緒)が首を突っ込む形で次に担当することになったのは、介護施設で起きた窃盗事件。タイトルの「ティエンと進」が大きな意味を持つ、印象的な回となった。
窃盗の疑いをかけられ、東新宿署に連行されてきたベトナム人のティエン(Nguyen Truong Khang)。取り調べ中、鴻田がティエンの怪我に気付き、病院に付き添ったベトナム語通訳人の今井(武田玲奈)がティエンの身体に痣があるのを発見する。勤務中に暴行を受けた可能性があるとして、鴻田が捜査をすることになった。
事件が起きたのはティエンが入浴介助をしているとき。1人になる隙がないティエンに犯行は難しそうだが、盗まれたタブレットがティエンのロッカーから発見されたことで容疑者にされてしまう。「いい子だと思ったのに」「まさか彼が盗むなんて」という職員たち。ティエンがやったということを受け入れているような言い方に、偏見が透けて見える。