原作と全然違う…キャラ改変で物議を醸した実写化ドラマ5選。オリジナルに新たな息吹を吹き込んだアレンジ例をセレクト

text by 編集部

漫画やアニメの実写化映画では、PC(ポリティカル・コレクトネス)の観点などから、性別が変わったキャラクターが登場する場合がある。とはいえ、こういった試みは時に「原作への冒涜」という批判を受けることも。そこで今回は実写化で登場人物の性別が男性から女性になったドラマ5本をセレクト。世間の反応もあわせて紹介する。(文:編集部)

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SNSで炎上も…原作のイメージを刷新する大胆なアレンジ

『ブラック・ジャック』(2024)

高橋一生
高橋一生【Getty Images】

演出:城定秀夫
脚本:森下佳子
出演者:高橋一生、永尾柚乃、井之脇海、を早乙女太一、石橋静河、松本まりか、宇野祥平

【作品内容】

 とある国の病院に、黒マントを羽織った男がやってくる。男の名はブラック・ジャック(高橋一生)。法外な医療費と引き換えに、どんな難しい手術も成功させる無免許の天才外科医だ。

 彼を呼び出したのは、法務大臣の古川正文。実は、息子の駿斗が旅行中に危険ドラッグ運転で事故を起こし、重体になってしまったのだ。駿斗の命を救ってほしい、と嘆願する古川に、ブラックジャックはこう尋ねる。

「息子さんの命はいくらですか?」

【注目ポイント】

 手塚治虫の人気漫画を実写化したスペシャルドラマ。監督を『ビリーバーズ』(2022)の城定秀夫が務める。

 本作で性別が改変されているのは、主人公ブラック・ジャックのライバル、ドクター・キリコだ。この役、原作では男性だが、本作では女優の石橋静河が演じており、「『セクシー田中さん』問題」(ドラマの実写化をめぐり漫画家が自死した事件)もあってSNSを中心に改変に疑問を投げかける声が集まった。

 なお、プロデューサーの飯田サヤカは改変について「海外で安楽死をサポートする団体には、なぜか女性の姿が多い印象があった」と理由を述べている。

 ドクター・キリコは手塚治虫のキャラクターの中でもメインと言えるキャラクター。そうした重要人物に大胆なアレンジを加えることで、新しい『ブラック・ジャック』を作り出そうという制作陣の気概を感じるアレンジだと言えるだろう。

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