ドキュメンタリーのような緊迫感…『119 エマージェンシーコール』の“月9っぽくなさ”に期待するワケ。第1話考察レビュー
text by 西本沙織
清野菜名主演の月9ドラマ『119 エマージェンシーコール』(フジテレビ系)が1月13日より放送開始した。本作は、消防局の通信指令センターを舞台に、消防車の出動を指令する指令管制員(ディスパッチャー)のリアルを描く。今回は、第1話のレビューをお届け。(文・西本沙織)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:西本沙織】
1992年生まれ、広島在住のライター。会社員として働くかたわら、Web媒体でエンタメに関するコラムやレビュー記事の執筆を行っている。ドラマや映画、マンガなどのエンタメが好き。
119に通報するとき、自分は冷静でいられるか?
「119番、消防です 火事ですか? 救急ですか?」
救助を必要とする人が放つ「助けて」の“声”。その声を最初に聞くのは、緊急通報に応答する指令管制員だ。1月13日にスタートした『119エマージェンシーコール』(フジテレビ系)では、電話一本で危機に瀕した命を“つなぐ”指令管制員たちのリアルが描かれる。
119番への通報内容は、多岐にわたるという。119番へ電話すべきなのかためらってしまう人がいる反面、なかにはいたずらや不適切な通報をする人も少なくはない。たとえば、「ネズミの駆除をしてほしい」というものや、無言電話など…。本作の冒頭で描かれたのも、「ネットの炎上を火消ししてほしい」という悪質ないたずら電話だった。
舞台となる消防局の通信指令センターには、119番への通報が頻繁に鳴り響く。コールをキャッチすれば、電話の向こうの相手はパニックになっている場合がほとんどだ。
通報したならば正確な情報を伝えなければならないとわかってはいるものの、いざその時がくると、果たして自分は冷静になれるのだろうか、と。思わず考えさせられてしまう場面でもある。