今、最も演技が上手い二世女優は? 光輝く宝石(1)芝居の解像度が高すぎる…現代日本を代表する名作製造機は?

“親の七光り”という言葉にどういう印象を受けるだろうか。おそらく実力が伴わないままわけもわからず持ち上げられる子に同情するだろう…。しかし、芸能界は親の力だけで生き残れるほど甘くない。そこで今回は、演技が上手い2世女優を5人セレクトしてご紹介する。第1回。(文・野原まりこ)

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2024年最も活躍した女優

杉咲花

女優・杉咲花【Getty Images】
杉咲花【Getty Images】

 2024年、最も活躍した女優の1人といっても過言ではない杉咲花。ドラマ『アンメット』のミヤビ役、日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』の朝子役など、役の解像度の高さや、リアルすぎる演技で作品のヒットに貢献した。透明感と力強さの両方を兼ね備え、どんな役も自分のものにしてしまう恐ろしいほどの演技力を持つ。

 2024年で最も話題になった『アンメット』は、近年のドラマの常識を打ち破るクオリティで、日本のエンタメも捨てたものじゃないと思わせてくれた。そこに息づく若葉竜也演じる三瓶と杉咲花が演じるミヤビの掛け合いは、ドラマでよく見られる誇張した表現が削り取られ、映画のような見応えを感じる。そこには制作陣の並々ならぬ思いが詰まっており、主演を務めた杉咲花はまさに日本のエンタメ業界を背負う形となった。

 そんな杉咲花は、ギタリストの木暮武彦と、歌手のチエ・カジウラを両親に持ち、幼少期から芸能活動を始める。ドラマやCMに出演するたびに世間の話題をさらい、トップ女優の仲間入りを果たした。

 杉咲が日本アカデミー賞・助演女優賞を受賞した映画『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016)、映画『市子』(2023)など、彼女が出演した名作を挙げればキリがない。

 親の七光と言わせないほどの演技力で1人の女優としての地位を確立している杉咲花。今後の活躍からも目が離せない。

(文・野原まりこ)

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【了】

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