完全終了…日本の崩壊を描いた邦画は? 究極の衝撃作(2)新型コロナを予言? 絶望感あふれる超大作とは?

長らく映画の題材として取り扱われてきた世界の崩壊。実際にはありえないと思われる内容でも、現実の情勢を見るとないとも言い切れない。度重なる自然災害、世界規模のパンデミック、今も拡がる戦火を見てしまうと、思わず“その延長線上”を想像してしまう。今回は国および世界の崩壊を描いた日本映画を5本セレクトした。第2回。(文・村松健太郎)

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【著者プロフィール:村松健太郎】

脳梗塞と付き合いも15年目を越えた映画文筆屋。横浜出身。02年ニューシネマワークショップ(NCW)にて映画ビジネスを学び、同年よりチネチッタ㈱に入社し翌春より06年まで番組編成部門のアシスタント。07年から11年までにTOHOシネマズ㈱に勤務。沖縄国際映画祭、東京国際映画祭、PFFぴあフィルムフェスティバル、日本アカデミー賞の民間参加枠で審査員・選考員として参加。現在各種WEB媒体を中心に記事を執筆。

パンデミックを予見!? 角川の超大作

『復活の日』(1980)

草刈正雄
草刈正雄【Getty Images】

監督:深作欣二
脚本:高田宏治、深作欣二
出演:草刈正雄、ボー・スヴェンソン、オリヴィア・ハッセー、夏木勲、グレン・フォード、多岐川裕美、ロバート・ヴォーン、千葉真一、チャック・コナーズ、渡瀬恒彦、ジョージ・ケネディ、緒形拳

【作品内容】

 秘かに製造されていた生物兵器が誤って世界に拡散され“イタリア風邪”として感染が全世界に拡がっていく。世界各国が非常事態態勢を取り、日本でも戒厳令が敷かれる。そんな中で、東西冷戦の緊張は高まり続け、やがて長距離弾道ミサイルの撃ち合いが起き、世界は文字通り崩壊していく。

【注目ポイント】

 1980年代に大作志向に傾倒していた角川映画。本作はそんな流れを代表する一本である。

 監督は深作欣二、主演の草刈正雄や緒形拳、夏八木勲といった日本の俳優に加えてオリヴィア・ハッセーやグレン・フォード、ロバート・ヴォーン、ジョージ・ケネディと言った海外の俳優が多数参加して国際色豊かな一作となっている。

 パンデミックと核戦争と2回に渡って世界の崩壊が描かれる本作は衝撃的である。ウィルス感染拡大の描写は新型コロナウィルスのパンデミックを予見していると近年再評価され、若い世代にもファンが多い作品でもある。

 なおヒロインを務めたオリヴィア・ハッセーに関しては昨年2024年末に訃報が届いている。

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【了】

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