最も教師役が上手かった日本人俳優は? ドラマ史上最高の先生5選。視聴者の心に永遠に刻まれる名演をセレクト
text by shuya
『3年B組金八先生』(1979、TBS系)の坂本金八や『ごくせん』(2002、日本テレビ系)のヤンクミなど、セリフが名言として語り継がれることも少なくない。そこで今回はドラマ史を飾る名教師5人をセレクト。時に温かく、時に厳しく生徒の成長を見守る彼らの「仕事の流儀」を解説する。(文:shuya)
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【著者プロフィール:shuya】
多数のジャンルを執筆するフリーライター。自身の俳優としての活動を生かし、映画やドラマ、俳優の素晴らしさを言葉で表現する。「言葉というかけがえのない芸術で人々の人生を変える」をモットーに、生きる力をあなたに届ける。
型破りで不器用な愛を注ぐ「グレート・ティーチャー」
反町隆史『GTO』(カンテレ・フジテレビ系、1998)
1999年にドラマシリーズとして放送、2024年にリバイバル版が放送されて大きな話題を集めた、藤沢とおる原作のドラマ『GTO』(関西テレビ系)。本作のタイトルは、とある人物の愛称がもとになっている。「グレート・ティーチャー・オニヅカ」こと、鬼塚英吉だ。
元暴走族リーダーという異色の経歴を持つ鬼塚は、教師という枠組みを超えた型破りな教育者。チェーンソーでブランドもののバッグを切り刻んだり、生徒の家の壁をハンマーでぶち壊したりと、従来の教師とは一線を画した行動で、生徒に不器用な愛情を注ぐ。
そんな熱血教師の鬼塚役を演じたのは、ドラマシリーズ放送時25歳の反町隆史。今でこそ、「イケオジ」の印象が強い反町だが、当時は甘くあどけないマスクで世の女性を虜にしていた。
とはいえ、本作での彼の演技とカリスマ性は、20代とは思えない堂に入ったもの。鋭い眼光と圧倒的なカリスマ性で、原作の「グレート・ティーチャー」を見事に体現している。