劇場版『トリリオンゲーム』評価&考察レビュー。Snow Man目黒蓮の笑顔が役にもたらす説得力とは? スケールアップした魅力を解説

text by 柚月裕実

「1兆ドル稼いでこの世の全てを手に入れる」目黒蓮(Snow Man)が主演を務める劇場版『トリリオンゲーム』が公開中だ。ドラマ放送から約1年7か月、さらにパワーアップしたハルとガクが今度はスクリーンに登場。今回は、待望の劇場版の魅力を紐解くレビューをお届けする。(文・柚月裕実)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:柚月裕実】

エンタメ分野の編集/ライター。音楽メディア、エンタメ誌等で執筆中。コラムやレビュー、インタビュー取材をメインにライターと編集を行ったり来たり。SMAPをきっかけにアイドルを応援すること四半世紀超。コンサートをはじめ舞台、ドラマ、映画、バラエティ、ラジオ、YouTube…365日ウォッチしています。

劇場版はさらにスケールアップ

Ⓒ2025 劇場版『トリリオンゲーム』製作委員会 Ⓒ稲垣理一郎・池上遼一/小学館
Ⓒ2025 劇場版『トリリオンゲーム』製作委員会 Ⓒ稲垣理一郎・池上遼一/小学館

 ドラマ版では、アパートの一室から起業した2人が、ハッカー大会、ECサイトなど様々な事業に挑戦して成りあがっていく過程が描かれた。ハルとガクの底知れぬ信頼関係を築き、そんな2人のもとに集まってきたトリリオンゲーム社の仲間たちが力を合わせ、日本最大のIT企業「ドラゴンバンク」に立ち向かった。熱くてスリリングな攻防戦の末に、日本トップクラスの大企業となったトリリオンゲーム社。1兆ドルを目指す彼らのロードマップには続きがあるーー。あれから2年。再びハルとガクが動き出す。

 今回、ハルたちが挑む事業は、日本初のカジノリゾート開発。ゲームの相手は、世界一のカジノ王・ウルフ・リー(石橋凌)だ。小さな島を舞台に、これまで以上に難解な強敵に立ち向かい、危険に晒されながらも巨額マネーゲームに挑む。

 ドラマ版に引き続き、わがままな令嬢・キリカ(今田美桜)をはじめ、凜々(福本莉子)、祁答院(吉川晃司)も登場。カジノのディーラー、ラモーナ・タキガワ役にシシド・カフカ。トリリオンゲーム社のライバル、日本屈指の財閥宇喜多ホールディングスの代表取締役社長・宇喜多隼人役に田辺誠一と、彼らを翻弄するつわものたちが現れる。

 じりじりとした駆け引きに、騙しあい、そして甘い誘惑…心理戦から激しいアクションを盛り込んだスリリングな攻防戦もスケールアップ。“わがまま”な登場人物たちが繰り広げる人間模様も見ごたえがある。ジェットコースターさながらの展開に興奮し、胸を熱くさせる。

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