Snow Man・渡辺翔太の演技を魅力的にする“声の魔力”とは? ファンがタイプロ友情出演を見て思うこととは? 徹底解説
日本を代表するアイドルグループ・Snow Man のメンバーである渡辺翔太。今回は、『timelesz project』にサプライズ登場して話題を集めた渡辺の役者としての魅力にフォーカスしたコラムをお届け。過去作を丁寧にひも解くことで、稀有な魅力に迫る。(文・加賀谷健)
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【著者プロフィール:加賀谷健】
コラムニスト / アジア映画配給・宣伝プロデューサー / クラシック音楽監修クラシック音楽を専門とする音楽プロダクションで、企画・プロデュースの傍ら大学時代から夢中の「イケメン研究」をテーマに、“イケメン・サーチャー”として、コラムを執筆。 女子SPA!「私的イケメン俳優を求めて」連載、リアルサウンド等に寄稿の他、CM やイベント、映画のクラシック音楽監修、解説番組出演、映像制作、 テレビドラマ脚本のプロットライターなど。2025年から、アジア映画の配給と宣伝プロデュースを手がけている。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。
話題のオーディション番組タイプロ友情出演を見て思うこと
Snow Manメンバーが出演するドラマ作品を手掛けた、ある人物から「これを見ないことには始まらない!」とおすすめされたオーディション番組がある。Sexy Zone改め、2024年4月1日から新グループ名「timelesz」として活動する佐藤勝利、菊池風磨、松島聡の3人が、新メンバーを選抜する企画『timelesz project』(通称:タイプロ)に密着した話題のNetflix配信番組である。2025年2月15日に新体制を発表する襲名式が行われ、すでに新メンバーが決定している。
短期間のうちにショービズの世界の過酷な現実を思い知らされるフレッシュな候補生たちの成長物語に素直に感動した。バックサイドの酸いも甘いも知るtimelesz メンバーたちが候補生に注ぐ熱い眼差しは、真実味を帯びていた。
1次審査は応募総数18922件から書類選考。ふるいにかけられた候補生350人が、メンバーと対面する2次審査に進んだ。そこから絞られた36人が3次審査に進む過程が、番組ではエピソード2までの間に描かれる。3次審査に入る直前、ちょっとティーブレイクという感じで、菊池風磨と旧知の仲であるSnow Man渡辺翔太が招聘された特別対談が不意に挿入される。
これが熱戦と熱戦の間の絶妙な緩衝材となっている。渡辺が招聘されたのは、6人組だったグループに目黒蓮、ラウール、向井康二が加入(2019年)する形で9人組として2020年にSnow ManがCDデビューした経緯があったからだ。菊池より先に事務所に入所した渡辺の下積みは決して楽な道のりではない。彼はメンバーが増員されることに当初疑問を抱きながら、いざ9人組になってみるとデビューまでの視界が不思議と開けたことを対談中に明かしている。加入メンバーへのケアについても真摯に経験談を語る。
しょっぴーの愛称を持ち、朗らかなキャラクター性と明哲な思考力で芸能界をくぐり抜けてきた渡辺翔太が、対談形式で友情出演する意義は大きい。早くも2025年エンタメ作品のハイライトが決定かもしれない。冒頭でふれたおすすめコメントはこの際、「この対談を見ずに渡辺翔太を語るな!」と書き換えてもいい。