『続・続・最後から二番目の恋』を見ると心に力がみなぎるワケ。石田ひかりと“何か”起こりそうな予感…? 第2話考察&感想【ネタバレ】

text by 菜本かな

小泉今日子&中井貴一がW主演のドラマ『続・続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系)が現在放送中。古都・鎌倉が舞台のロマンチック&ホームコメディ。前作から11年を経て、相変わらずの二人の距離感で流れゆく人生を見つめる。今回は、第2話のレビューをお届け。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:菜本かな】

メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。

心に力がみなぎる『続・続・最後から二番目の恋』

『続・続・最後から二番目の恋』第2話 ©フジテレビ
『続・続・最後から二番目の恋』第2話 ©フジテレビ

 誕生日を迎えるのが嬉しくなくなったのは、いつからだろう。今年29歳になるわたしは、三十路を前にしてちょっぴりビビっている。それはきっと、“若さ”は価値があるもので、それは二度と取り戻せないことを知っているから。

 2012年放送の『最後から二番目の恋』で、和平(中井貴一)が「お誕生日やるようなめでたい年じゃないんですとか、誕生日が来るのが嫌なんですって人がいますけど、あれ絶対におかしいんです。むしろ逆で、年を取れば取るほど、めでたいことなんです。素晴らしいことなんです! 23歳の誕生日より、46歳の誕生日の方が倍、いやそれ以上に素晴らしいことで、めでたいことだって思いません?」と言っていたのを聞いたとき、「わたしもこんなことを言えるようになりたいな」と思った。

 13年経ったいま、心の底からそう思うことはできていないかもしれないけれど、このドラマを観るとほんのちょっとだけ「年を重ねるのも悪くないかも」と思えてくる自分がいるのに気づく。

 4月21日放送の『続・続・最後から二番目の恋』第2話のサブタイトルは、「若さより輝く時だってあるんだぜ」。このサブタイトルを見たとき、心に力がみなぎっていくのを感じた。人生100年時代と言われるいま、“若い自分”として生きる時期よりも、“老いた自分”で生きる時期の方が、確実に長くなる。

 もちろん、老いていけばできないことは増えてくる。数えたらキリがないほどに。千明(小泉今日子)も45歳だった頃と比べて、駅まで走るスピードは確実に遅くなっているし、疲れもドッと出るようになってきた。

 老眼が進んで近くの文字が見えなかったり、「いい年こいて」と言われることだってある。それでも、わたしたちは生きていかなければならない。ならば、人生あがきながらも楽しんでいきたいじゃないか。

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