橋本環奈”鷹央”がさらに魅力的になったワケ。重要シーンで登場した可愛すぎるゲストとは？『天久鷹央の推理カルテ』第7話考察レビュー【ネタバレ】

2025/06/07

text by 浜瀬将樹

橋本環奈が主演を務めるドラマ『天久鷹央の推理カルテ』（テレビ朝日系）。橋本演じる主人公・天久鷹央が、医学的な知見と診断能力を武器に、事件や現象を鮮やかに解決する本格医療ミステリーだ。今回は第7話のレビューをお届けする。（文・浜瀬将樹）【あらすじキャスト解説考察評価レビュー】

賀来千香子演じるキャラクターに魅せられる

　御子神記念病院のカルテ庫で、院長・御子神氷魚（賀来千香子）が亡くなった。氷魚は、学生時代の鷹央の指導医で、彼女の師匠的存在。さらに、生まれながら自閉スペクトラム症の特性を持っている共通点もあって、強い絆で結ばれていた。

　もともとペースメーカーに加えて難病も抱えていた氷魚。鷹央の診断では、余命約半年だった。1か月前、氷魚は鷹央にこんなことを語っていた。

「もし、君の見立てよりはるかに早く私が死んだとしたら、それは自然死じゃない。ある人物に殺されたということだ。そのときは、君が謎を解いて犯人を見つけてくれ」

　この世を去った氷魚の想いに応えるべく、鷹央と小鳥遊優（三浦翔平）は、同病院へ。氷魚の死の謎を解くことになった。第一発見者で氷魚の姪・御子神鮎奈（内田理央）に話を聞くと、ホコリだらけのカルテ庫には、氷魚の足跡のみしか残っていなかったという。

　また、鷹央が現場検証をしていると、氷魚の兄で副院長の御子神知奴（梶原善）が怒鳴り込んできた。4年前、くも膜下出血でまひが残り、車椅子が必要に。そんな彼は、悪行を働き、人望もなかった。ずっと氷魚を妬んでいたようだが…。

　果たして、誰が彼女を殺害したのか。もしくは病死なのか？謎は深まるばかりだった。

　短いシーンながら、氷魚と鷹央の“師弟関係”は見ていてワクワクするものだった。特に氷魚のキャラクターは魅力的で、視聴者のなかにも、彼女の凛とした姿、特徴的な口調に心ときめいた人が多く、SNSにも「かっこいい」「素敵」との書き込みがあった。

“師匠が遺した謎”に挑む

　調査をするなか、鷹央は真相にたどり着く。今回の凶器は、隣の部屋で使用しているMRIである。ペースメーカーを挿入している氷魚にとって、強い磁力はタブーだ。

　基本的に、磁気シールドを設置しているため、MRIの磁気が隣の部屋に影響を及ぼすことはない。しかし、カルテ庫の一部分だけはシールドが施されていなかった。そこから噴き出す磁気を、氷魚のペースメーカーに当てて殺害した、というわけだ。

　鷹央は、犯人が知奴だと推理。彼はすぐに連行されたものの、鷹央のなかには言語化できないモヤモヤが残っていた。そしてある事実に気づく。「探偵失格…いや、医者失格だ！」。犯人は知奴ではない。今回の事件は、氷魚自身が仕組んだものだったのだ。その後、氷魚が仕掛けた罠によって知奴が命を落とす危険もあったが、寸前のところで鷹央が助けた。

　鮎奈は言う。「（氷魚は）自分が人殺しになるのを止めてくれることまで、分かっていたんじゃないでしょうか。そこまで愛弟子を信頼していたんです」と。

　これまで華麗に事件や騒動を解決してきた鷹央だったが、初めてと言って良いほど、高い壁にぶつかる瞬間があった。ただ、師匠の遺した謎に振り回されながらも、頭脳を駆使して解決する姿は圧巻。時には、穏やかな表情を見せることもあり、鷹央の新たな一面が垣間見えた回だった。