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『日本沈没』のパロディ作品
原作者の筒井康隆も特別出演

『日本以外全部沈没』(2006)

筒井康隆
筒井康隆【Getty Images】

監督:河崎実
脚本:河崎実、右田昌万
出演:小橋賢児、柏原収史、デルチャ・ミハエラ・ガブリエラ、ブレイク・クロフォード、キラ・ライチェブスカヤ、村野武範、藤岡弘、、寺田農、筒井康隆(特別出演)

【作品内容】

 日本以外の文明社会が崩壊してしまった世界で期せずして世界一の人種となった日本人と非難してきた外国人との間で軋轢が起きるようになる。

【注目ポイント】

 不条理SF作品の数々で知られる筒井康隆の同題短編小説を映画化した作品。タイトルからわかる通り原作執筆当時ベストセラーとなった小松左京の「日本沈没」のパロディ作品である。原作は、日本SF小説の第一人者である星新一が発案し、小松左京自身も公認している。

 この実写映画版もまたパロディ精神に満ちている。樋口真嗣が監督し、草彅剛主演、柴咲コウ、豊川悦司、大地真央共演で創られたリメイク版となる映画『日本沈没』を受けて同年に製作された、という経緯がそれを物語っている。
 
 そんな中で監督を務めたのは“バカ映画の巨匠”と称させる河崎実。1980年代に自主映画からキャリアをスタートさせ、その後も半ば意図的にチープな世界観の映画を作り続けている。特撮というジャンルへのリスペクトは強く、昭和の特撮作品のリメイクなども手掛けている。

 本作は、リメイク版『日本沈没』や当時の時事ネタを多く盛り込んでいて、今見直すと懐かしさを感じる部分もある。

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【了】

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