人情味が溢れる瞳の演技にメロメロ
赤楚衛二(灰江七生)『相続探偵』
「こんな赤楚衛二、初めて!」と多くの人が感じたに違いない。『相続探偵』(日本テレビ系)は赤楚演じる元弁護士の探偵“ハイエナ”こと、灰江が相続にまつわるトラブルを、休学中の医大生・令子(桜田ひより)や、元警視庁科捜研のエース研究員・朝永(矢本悠馬)とともに解決していくミステリー。
『ケイゾク』や『SPEC』シリーズ(ともにTBS系)を生み出した西荻弓絵が原作、脚本を務めており、とにかくキャラが濃い。灰江もコーヒー豆をそのまま貪る、飄々としていて何を考えているか分からないクセ強な役だ。実写化すると寒くなりそうなのに、赤楚はしっかりと役をモノにしている。
メロいポイントは、その多彩な表情。基本的には掴みどころのない笑顔を浮かべているが、時折、憂いや人情味が溢れるのだ。これまでの出演作もそうだが、赤楚はやはり瞳の演技が素晴らしく、そこに様々な感情を映し出す。
特に印象的なのは、「死人に口なし」という言葉を聞くたびに鋭くなる眼球。灰江は何らかの複雑な過去を抱えているが、その中身は第4話の時点でまだ明らかになっていない。何があったんだろう?もっと知りたい!と視聴者に思わせる吸引力が何よりの魅力。赤楚の新たな代表作となることは間違いなさそうだ。
(文・苫とり子)
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