『隻眼の残像』で映画初登場となる諸伏高明
長野県警3人目は諸伏高明(声:速水奨)。前述した「危険な二人連れ」の続きである第558話「死亡の館、赤い壁(三顧の礼)」が初登場だ。
名前の「高明」は「たかあき」と読むが、小学校のときから音読みにした「コウメイ」というあだ名で呼ばれていた。
まるで「三国志」の諸葛孔明のようだが、あだ名に名前負けしないほど頭も良い。中国の故事に関する比喩表現をよく使うのが特徴だ。コナンを「白眉の少年」と呼び、大和同様にその推理力の高さに気づいている。
大和とは小学生時代からの同級生でライバルでもある諸伏。よく口論になっているが、仲が悪いわけではなく、むしろ信頼は厚い。事件捜査中に行方不明となった大和を見つけようとするあまり、上司の命令を無視して強引に事件を解決したというエピソードもある。上司の命令を無視して強引に事件を解決したというエピソードもある。
そして、諸伏高明には諸伏景光(声:緑川光)という弟がおり、すでに死亡している。弟・景光は、公安警察に属する降谷零(別名:安室透/声:草尾毅)の同期という繋がりもある。さらに、2021年放送の第1004話「36マスの完全犯罪(パーフェクトゲーム)(中編)」では兄・諸伏高明と降谷が過去に会ったことがあるというエピソードが見られた。
今作『隻眼』には降谷も登場するため、この2人の関係も見逃せない。
大和勘助と上原由衣は劇場版13作目『名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)』(2009)にも登場しているが、諸伏の登場は今作が初。諸伏の活躍ぶりが見どころの1つとなりそうだ。
長野県警の現職3人について紹介してきたが、実はもう1人”元”長野県警の人物がいる。その名は黒田兵衛(声:岸野幸正)。過去に大きな事故に遭っており、大和同様に隻眼であり強面の大男である。
アニメには、2016年放送の第810〜812話「県警の黒い闇」で初登場。その際は警察庁から長野県警に出向しており、長野県警の捜査一課課長として登場した。現在は警視庁に異動している。
コナンのことは「眠りの小五郎の知恵袋」として認めており、その推理力に信頼を置いている。
既に長野県警ではなくなった彼が今回、どのような形で事件に絡むのか。その辺りも注目したい。