Z世代から爆発的人気を誇る注目株
佐野勇斗(M!LK)
【注目ポイント】
「あれ、今日ビジュイイじゃん」──そんな印象的なフレーズと中毒性のある振り付けで話題をさらった「イイじゃん」をはじめ、人気上昇中の男性アイドルグループ・M!LKのメンバーとして注目を集める佐野勇斗。だが彼の活躍は、音楽シーンにとどまらない。俳優としても今、最も勢いに乗る若手のひとりである。
なかでも記憶に新しいのが、橋本環奈主演のNHK朝の連続テレビ小説『おむすび』(NHK、2024)で演じた四ツ木翔也役。ネクストブレイク俳優の登竜門とも言える朝ドラにおいて、ヒロインの恋人役という重責を担い、確かな存在感を残した。役づくりのために髪を坊主にし、栃木弁を完璧にこなす姿勢はまさにプロフェッショナル。作中で「福西のヨン様」と呼ばれた際にはおなじみのポーズで応え、コメディセンスも存分に発揮してみせた。
その一方で、清原果耶主演のドラマ『マイダイアリー』(テレビ朝日系、2024)では、人との距離感に悩む繊細な青年・徳永広海を演じ、しっとりとした恋愛ドラマにも見事に溶け込んだ。少年のようなビジュアルからは想像もつかない奥行きある演技は、視聴者の胸を確実に射抜く。
佐野の強みは、180cmの高身長と少年漫画の主人公のようなビジュアルに加え、どんな役柄にも自然体でなじむ柔軟性と、コミカルからシリアスまで幅広い表現力にある。
2025年に公開された『劇場版 トリリオンゲーム』(2025)では、天才的なITスキルを持つ“ガク”を演じ、コミカルな芝居でも確かな評価を得た。どの作品においても「ハマり役」と言わしめるのは、佐野の演技に対する真摯な姿勢とセンスの高さの証だろう。
アイドルとして、俳優として、着実に歩みを進める佐野勇斗。彼の名前が並ぶ作品には、自然と期待が高まってしまう。今後の躍進から目が離せない存在だ。