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現代最高の演技派ミュージシャンは…? 今、最も演技が上手い男性アーティスト5選。卓抜な芝居で観客を魅了する逸材をセレクト

声や楽器に魂を込め、メッセージを届けるミュージシャン達。そんな彼らの中には、映画の中でも存在感を発揮する者がいる。彼らは、良い意味で体に力が入っておらず、まさに歌うように芝居をしていると感じる。そうした彼らの魅力に迫るべく、今回は本業が俳優でないにも関わらず、芝居が上手い男性ミュージシャンを5人セレクトして紹介する。

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ブランク10年でメインキャラクターに抜擢

金子ノブアキ『クローズZERO II』(2009年)


出典:Amazon

原作:高橋ヒロシ
監督:三池崇史
脚本:武藤将吾
出演:小栗旬、やべきょうすけ、黒木メイサ、桐谷健太、高橋努、鈴之助、遠藤要、上地雄輔、伊崎右典(FLAME)、伊崎央登(FLAME)、波岡一喜、武田航平、鈴木信二、大東俊介、橋爪遼、小柳友、渡辺大、深水元基、岸谷五朗、斎藤歩、松重豊、遠藤憲一、塩見三省、高岡蒼甫、山田孝之

【作品情報】

不良たちが集まる、鈴蘭男子高等学校。その中で最大の勢力を持つ“芹沢軍団”に勝利した滝谷源治(小栗旬)だったが、最後の敵“リンダマン”に敗れてしまう…。

源治がリンダマンへの勝利に固執している中、鈴蘭のライバル校である鳳仙学園との休戦協定が破られ、抗争が勃発。鈴蘭は、鳳仙のトップに君臨する鳴海大我(金子ノブアキ)を中心に、侵攻されていく…。

原作は累計発行部数4,200万部を超える、漫画家・高橋ヒロシの人気コミック『クローズ』。

【注目ポイント】

金子ノブアキGetty Images

色気のある唯一無二の存在感で、映画に彩りを添える金子ノブアキ。スリーピースロックバンド・RIZEのドラマーとして知られ、ソロとしても旺盛に活動している。

そんな金子だが、実はもともと、子役として活動していた経歴を持つ。しかし、ミュージシャンとしてメジャーデビューしてから10年間ほどは、俳優業からは遠のいていたという。

金子ノブアキが俳優として脚光を浴びるきっかけとなった作品が『クローズZERO II』だ。金子が演じた役柄は、主人公・滝谷源治が属する鈴蘭高校のライバル、鳳仙学園のトップに君臨する鳴海大我。俳優としてはほとんどキャリアがないにもかかわらず、大ヒット作の続編のメインキャラクターを演じる、異例の大出世である。

ちなみに、彼のライブに来ていた同作のキャスティング担当から出演オファーを受け、トントン拍子で出演するに至ったという。

本作に出演する俳優は、小栗旬をはじめ、山田孝之、桐谷健太など、日本を代表する役者ばかり。そんな中でも、金子は独特な役へのアプローチを見せ、豪華俳優陣の中でも埋もれることなく独自の魅力を発揮。

ヤンキーならではの武骨な雰囲気を体現しつつも、どこか飄々とした佇まいで、他の俳優とのギャップを生み出し、作品に新鮮な風を送り込むことに成功している。

一方、本作の金子の芝居は軽やかさが魅力であるとはいえ、闘いが始まると武闘派集団・鳳仙学園を束ねるボスとして熱いエネルギーを放出。小栗旬演じる滝谷源治との一進一退の攻防は語り草だ。

俳優として新たな一歩を踏み出したことが間違いではなかったことを証明する、金子ノブアキの俳優としてのセンスを存分に発揮された作品である。

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