実写版は大成功…原作ファンが絶賛する理由とは? 『チェリまほ』徹底考察。他のBL作品と一線を画す特別な魅力を解説
text by 藤崎萌恵
「チェリまほ」の愛称で知られる人気漫画『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(スクウェア・エニックス)はサラリーマンの主人公・安達と同期のイケメン・黒沢の関係を描く。実写版もヒットした本作は、24年1月よりTVアニメが放送開始。今回は実写版から原作漫画まで網羅した「チェリまほ」の真の魅力に迫る。(文・藤崎萌恵)
漫画、実写ドラマ、アニメと広がりつづける
「チェリまほ」の魔法
『チェリまほ』の愛称で知られる人気漫画『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(著者:豊田 悠)。心を読める魔法を手にしたサラリーマンの主人公・安達 清と、彼の会社の同期であるイケメンエリート・黒沢優一の珠玉のラブストーリーを描く。
主演・安達役の赤楚衛二と黒沢役の町田啓太による実写ドラマも話題を呼び社会現象となった。また、2024年1月10日(水)深夜より放送スタートのTVアニメにも注目が集まる。安達の声を小林千晃、黒沢の声を鈴木崚汰が演じる。
現在1〜13巻が発売されている漫画の累計発行部数は280万部を突破。たくさんのBL作品が世に生まれるなかで『チェリまほ』がこれほどまでに愛され、ファンの心を離さないのは何故なのか。
『チェリまほ』ファンのなかには原作強火担(原作を熱狂的に愛する人)という人もいれば、原作もドラマも同じくらい好きという人も多いはず。また、ドラマにハマったけど原作はまだ読んでいないという人もいるだろう。
本稿では“チェリまほ論”と題して、原作漫画を愛読するライターがその唯一無二の魅力を紐解いていく。ドラマの魅力を改めて見つめるとともに、アニメを観ようか迷っている人へ本作をオススメしたい理由も解説する。