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評判が悪すぎて続編ストップ…打ち切りになった残念な日本映画5選。期待に応えられなかったイマイチな作品をセレクト

大人気の原作実写化を筆頭に、シリーズ化を目論んでの超大作映画プロジェクトの中には、一見ヒットしたように見えても、諸般の事情でシリーズ途中で打ち切りとなってしまった作品がある。今回は、惜しくも途中で打ち切りになった日本映画を5本セレクトしてご紹介。打ち切りになってしまった理由も交えて解説していく。(文・タナカシカ)

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製作陣が頭を抱えるほどの爆死っぷり

『テラフォーマーズ』(2016)

伊藤英明
伊藤英明Getty Images

監督:三池崇史
原作:原作・貴家悠、画・橘賢一『テラフォーマーズ』(集英社)
脚本:中島かずき
出演:伊藤英明、武井咲、山下智久、山田孝之、ケイン・コスギ、菊地凛子、加藤雅也、小池栄子、篠田麻里子、滝藤賢一、太田莉菜、福島リラ、小栗旬

【作品内容】

21世紀、人口爆発により人類は、火星移住を目論み、火星を地球化させるためにゴキブリを送り込んでいた。

それから500年後。火星の環境で異常進化したゴキブリ「テラフォーマー」と、昆虫の特性を移植する「バグズ手術」を施された15人の若者達の壮絶な戦いが幕を開ける…。

【注目ポイント】

原作は、原作・貴家悠、作画・橘賢一による日本の漫画作品。

『ミラクルジャンプ』(集英社)創刊号より2011年から第1部の連載が開始され、同年『週刊ヤングジャンプ』(集英社)27号にて、西暦2577年が舞台である『テラフォーマーズ1』が掲載された。2012年からは西暦2619年を舞台にした『TERRA FORMARS テラフォーマーズ』が第2部として連載された。

2013年の『このマンガがすごい!』のオトコ篇で1位。『全国書店員が選んだおすすめコミック2013』では2位を獲得するほどの人気作となっている。

その爆発的な人気から、2016年4月29日に実写映画が公開された。しかし、映画は大コケしたという話を知っている人は多いだろう。

実写版の本作では、宇宙船である1号機が全滅した22年後、西暦2599年の「バグズ2号編」が主なストーリーとなった。火星移住計画の仕上げとして、火星に放ったゴキブリを駆除するために、主人公・小町小吉(伊藤英明)ら15名は宇宙船「バグズ2号」に乗り込み、火星の環境で異常進化した人型ゴキブリと戦う。

まず、原作を少しでも見たことがある人なら分かると思うが、この壮大なスケールの作品を実写化するということに無謀さを感じてしまう。

しかし、映画『着信あり』(2003)や『クローズZERO』(2007)といったヒット作をものにしてきた三池崇史監督がメガホンをとること、さらにはクリストファー・ノーラン監督を代表するSF映画『インターステラー』(2014)の制作チームと共にアイスランドで撮影が行われたことなどから、ファンは期待を膨らませていた。

本作は、配給元の興行収入目標は30億円で、全国327のスクリーンで上映された。しかし公開から1週目の興収は、目標には程遠い1億5,000万余り。最終興行収入は10億円にも及ばず、意気込んだものの、目標の3分の1まで届かず大爆死となったことが原因となり、製作陣は頭を抱える事態となった。

事前に続編製作が決まっていたが、歴史的な不入りを受け、あえなく打ち切りが決定。それ以降、事あるごとに「伊藤英明の黒歴史」といじられ続けるなど、世間からの風当たりはあまりにも冷たかった。

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