ホーム » 投稿 » コラム » 日本映画 » SixTONES京本大我、俳優としての稀有な魅力とは? 歴代ドラマから紐解く演技の強みを解説【推しmovies】 » Page 2

荒くれ者から余命わずかな病人役までこなす演技の幅の広さ

【シンドラ公式】Instagramより

4人兄弟の末っ子として誕生したが、母親は女の子が欲しかったことから麻耶を女の子のように育てたという複雑な生い立ち。それゆえ「女みたい」という言葉を投げかけられると、キレて収集がつかなくなるほどに荒れてしまう。

その一方で、母親との関係に悩み、苦しんだ経験を持つからこそ、小百合の心情を察し、救いの手を差し伸べることができた。

巻き舌で荒々しいアクションシーンを見せたかと思いきや、小百合を心配する表情、麻耶自身の複雑な生い立ちや胸の内を吐き出す際には繊細な声で語るなど、声色を筆頭に雰囲気を作って引き込む。コミカルなストーリーに馴染みながらも、骨太な芝居が物語を引き締めていた。

2013年放送の藤ヶ谷太輔が教師役として主演を務めたドラマ『仮面ティーチャー』(日本テレビ系)では、金を使って学園内での地位を獲得した生徒・ボン役として第1話から活躍。

目力を発揮した狂気的な表情を見せるなど、初回から物語を盛り上げた。また、6年ぶりの連続ドラマ出演で、連続ドラマ単独初主演を務めたのが2022年放送のシンドラ『束の間の一花』(日本テレビ系)。

京本は余命宣告を受けた大学の哲学講師・萬木昭史役で、落ち着いた雰囲気の中で、余命と向き合う青年を好演。

頬をほっそりとさせ、柔らかくて温かみのある声と、知的な落ち着いた佇まい。悲しみだけで埋めない前向きさのある物語に溶け込み、説得力ある芝居を見せた。

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