ドラマ『家政夫のミタゾノ』 第2話考察&感想レビュー。最高の伏線回収…カオスな一幕なのに感動してしまったワケ

text by 浜瀬将樹

松岡昌宏主演のドラマ『家政夫のミタゾノ』第7シーズン(テレビ朝日系)が放送中だ。本作は、女装した家政夫・三田園薫(松岡昌宏)が家事だけでなく、家庭にはびこる問題までもスッキリと落としていく痛快“覗き見”ヒューマンドラマ。今回は、第2話のレビューをお届け。(文・浜瀬将樹)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:浜瀬将樹】

1984年生まれ。フリーランスの編集・ライター。映画、ドラマ、バラエティー番組の会見取材、俳優さんや芸人さんなどのインタビュー、ドラマや俳優さんのコラム、お笑いのライブレポートなど、エンタメ系を中心に執筆している。 

お受験を控える子供の前に父親が2人!?

『家政夫のミタゾノ』第2話 ©テレビ朝日
『家政夫のミタゾノ』第2話 ©テレビ朝日

 今回、三田園と新人の大門桜(久間田琳加)が訪れたのは石橋麻里子(橋爪未萠里)宅。家には、彼女の”パートナー”の慎太郎(渡部豪太)と、麻里子の母親・美恵子(藤真利子)、小学校受験が迫っている息子の颯太がいた。

 そんななか、颯太の実の父・朝霧良一(金児憲史)が姿を現した。有名大学出身で、超エリートの良一を気に入っていた美恵子が、翌日に控えた保護者面接に出席させるため、呼びつけたのだという。家族の仲を取り戻したい良一と、美恵子に結婚を反対されている慎太郎は、どちらが面接に行くのかバチバチに!

 その後、三田園と桜は、大手・四井商船で働いていると言っていた慎太郎が、じつは本社ビルにある弁当屋のスタッフだったことを知る。もちろんこのことは麻里子たちも知らない。

 父が刑事、母が科捜研の“捜査一家”に育った桜は、すぐに慎太郎を取り調べ。麻里子との出会いや、嘘をついた経緯を聞く。現在、就職活動中の慎太郎は、嘘を真実にするためにも四井商船を受けているという。

 桜の父親譲りの取り調べはもちろん、電気スタンドを設置するだけでなく(どこから出してきた!?)、過度なリアクションをせずに桜劇場を盛り上げる三田園、そんな桜に完落ちする慎太郎…と見事な調和で刑事コント的なやりとりを見せた3人。

 普通のドラマではありえないシーンだが、『ミタゾノ』だから成立する、『ミタゾノ』だから楽しめる。最高のやりとりを見せてくれた。
 

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