『アイシー〜瞬間記憶捜査・柊班〜』第1話考察&感想レビュー。波瑠の”目力”が際立つ…柊班メンバーのギャップに期待大のワケ
text by ばやし
波瑠主演のドラマ『アイシー〜瞬間記憶捜査・柊班〜』(フジテレビ系)が放送開始した。一度見た光景を写真のように記憶できる瞬間記憶能力・“カメラアイ”を持つ女性刑事・氷月が、その能力を活かしながら様々な難事件に立ち向かう。今回は、第1話のレビューをお届け。(文・ばやし)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:ばやし】
ライター。1996年大阪府生まれ。関西学院大学社会学部を卒業後、食品メーカーに就職したことをきっかけに東京に上京。現在はライターとして、インタビュー記事やイベントレポートを執筆するなか、小説や音楽、映画などのエンタメコンテンツについて、主にカルチャーメディアを中心にコラム記事を寄稿。また、自身のnoteでは、好きなエンタメの感想やセルフライブレポートを公開している。
色分けされたキャラクターが集う瞬間記憶捜査班
ここまで登場人物のキャラクターがくっきりと色分けされるドラマも珍しい。
フジテレビ系列の火9ドラマ枠としてスタートした『アイシー〜瞬間記憶捜査・柊班〜』は、特殊な記憶能力をもつ女性刑事がバラバラな個性をもつ班員たちとともに、難事件を解決していく新感覚の刑事ドラマだ。
主人公は「カメラアイ」と呼ばれる瞬間記憶能力を持つ女性刑事・柊氷月(波瑠)。これほど冷ややかで険しい目つきをする波瑠を観るのも久しぶりではないだろうか。物語のキーとも言える氷月の瞳は頻繁に映し出されるので、より目力の強さが際立っていた。
氷月率いる警視庁捜査一課・柊班の面々を見渡しても性格は十人十色。見るからに氷月への対抗心むき出しの穂村正吾(森本慎太郎)が熱血漢を振りまけば、同じ巡査部長の木皿啓介(倉悠貴)は効率優先の草食系で、穂村の熱い言動を軽やかに受けながす。
新たに柊班に配属された警視庁長官を父にもつ瑞江律(柏木悠)には、ほかのメンバーからはつゆほども感じない後輩属性があるようだ。
いまいち掴みきれないのは、氷月を飄々とサポートする土屋健次郎(山本耕史)。表向きは柊班に尽くして、班員への声かけも怠らない理想の上司に映る。しかし、その冷静さの裏に隠された企みも、物語が進むにつれて徐々に明らかになっていく。