「勝手な先入観」は視聴者である”自分”の中に…。
2話のラストでは、前述の殺人事件の容疑者・真山弓弦(堀田真由)が女性ということが明らかになる。思えば是枝(吉岡里帆)は「冴島先生の“お子さん”」としか言っていないし、黒いコートを羽織って犯行を行った後ろ姿も女性に見えてくる。
にもかかわらず、真山弓弦が女性であることに驚いたという事実は、通り魔的な事件を起こすのは男という勝手な先入観が自分の中にあったことを示す。「なぜ(不倫によって)辞めたのは女性教師で男性教師ではなかったのか」と御上は再三問いかけていたのに。
様々な要素を散りばめ、私たちに気づきを与え、驚きも提供してくれた『御上先生』第2話。ドラマ作品なのだから何を思い、どう楽しもうかは自由であるはずなのだけれど、もっともっととドラマから与えられるメッセージを読み解いていきたくなる。
“正解”をネットで探すより、まずは御上先生が言うように自分の頭で考える力をつけていきたい。
(文・まっつ)
【関連記事】
【写真】視聴者も”先入観”に囚われる…キャストの貴重な未公開写真はこちら。ドラマ『御上先生』劇中カット一覧
日曜劇場『御上先生』第1話考察&感想レビュー。これまでの学園ものとは一線を画している? 最後まで見ると決心したワケ
史上最高のTBS「日曜劇場」ドラマは? 最も面白かった作品5選。視聴者の心を掴んで離さない珠玉の名作をセレクト
【了】