ラストシーンで心打たれる…。

『119 エマージェンシーコール』第3話 ©フジテレビ
『119 エマージェンシーコール』第3話 ©フジテレビ

 ラストで描かれたスペイン語を話す通報者への対応は、堂島の言葉が紗良の心をほどいたことがわかる、とりわけ心を打たれるシーンだった。

 誰にも「たすけて」と言えなかった紗良が、「必ず誰かが助けてくれるから “たすけて”と叫び続けて」と一心不乱に伝える。その姿からは、仕事へのたしかな“熱”と要救助者を助けたいという溢れんばかりの思いを感じて、一瞬たりとも目が離せない。

 流暢な英語に、視聴者をぐっと惹きつけてやまない演技力…紗良を演じる見上愛が、どうしようもなく魅力的な回だった。紗良を演じた見上は、大河ドラマ『光る君へ』(2024、NHK)での胸をきゅっと締め付ける繊細な演技が記憶に新しい。2026年度前期のNHK連続テレビ小説『風、薫る』のヒロイン役にも抜選され、今後がますます楽しみな俳優だ。

 彼女の演技を堪能しながら、次回も指令管制員たちの“リアル”をしかと目に焼き付けたいと思う。

(文・西本沙織)

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【了】

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