槙野(岡田将生)と御上は実は繋がっている?

『御上先生』第4話 ©TBS
『御上先生』第4話 ©TBS

 もっとも、爽やかな風が吹いただけの時間にならないのはいかにも日曜劇場らしい。

 副大臣を怒らせたことについて槙野(岡田将生)が電話で御上に「教科書検定に踏み込むのは少しはしゃぎすぎ」と釘を刺す。「生徒に手を出したら許さない」と静かな警告をする御上を見ると、やはりこの2人は当初から描かれているように対立構造にあるのかと想像する。

 しかし、電話の向こうには槙野だけではなく、上司にあたる塚田(及川光博)の姿もあり、すぐさま見方が変わってくる。2人が仲違いし、いまだ関係に問題があることを改めて直接見せつけているのではないか。振り返ると、副大臣に同行していた槙野は超優秀な官僚であるはずなのに、脇が甘すぎなかったかとも思えてくる。

 御上と槙野の2人は実は裏ではつながっている、もしくは広義での理念をともにしているのかもしれない。より大きなものに立ち向かうため、それぞれの場所で奮闘を続けていると見るのがドラマウォッチャーとしての考察になるだろうか。

 また、依然として送られてくるFAXは謎のまま。送り主「倭建命」は不明で御上は否定したものの、官僚であるとの予測が立てられている。様々なテーマが謎のまま展開し、進んでいく『御上先生』からは今後も目が離せない。

(文・まっつ)

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