祥子(瀬戸朝香)もゴリ押し! 宇井の魅力とは?

『アンサンブル』第5話©日本テレビ
『アンサンブル』第5話©日本テレビ

 まず、宇井は「俺たち、やり直せないかな? 瀬奈と家族になりたいんだ」とプロポーズをして、自分のなかにある覚悟を証明してくれた。ただ、宇井はひとりで姪の咲良(稲垣来泉)を育てており、結婚するとなると瀬奈は一気に子どもを持つママにならなければいけない。正直、好条件とは言えない…というか、むしろどれだけ好きでも立ち止まって考えなければならない案件だ。

 それなのに、瀬奈の母・祥子(瀬戸朝香)は「宇井くんと家族になれたら、絶対幸せなのに! 上場企業の社長で、しかも咲良ちゃんを立派に育ててる」と宇井をゴリ押し。たしかに、5年間付き合っていたから、瀬奈の弱いところもダメなところも、すべてを知ってくれている…という点では、ポッと出の真戸原(松村北斗)に勝るかもしれないが、「もう、最高じゃない! 何が不満なの?」と言うほどか? と思ってしまう。

 ただ、宇井はやっぱりカッコいい。これは、田中圭が演じているというのが大きいと思うが、一つひとつの仕草が刺さって仕方がない。たとえば、瀬奈の母に大量の料理を勧められたとき、バレないようにベルトを外して、「大食い準備」と瀬奈に耳打ちをしたところなんかは、「可愛すぎるやろぉおお!」と叫びたくなったし、「(瀬奈のことを)まだ諦めたくないな…」と言ったときの表情も、あまりに良かったため、思わず「はい、諦めないでください」と言いたくなった。

 しかし、宇井と結婚したからといって、瀬奈が幸せになれるのか? と聞かれると、全力でうなずくことはできない自分がいる。新たに信頼関係を築き上げるよりも、一度壊れた信頼関係を取り戻す方が難度が高いからだ。

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