阿川「神様がくれた最後のチャンス」の意味は?

東京サラダボウル』第7話©NHK
『東京サラダボウル』第7話©NHK

鴻田はなおも、やってもいない漏洩者のふりをしているのはなぜなのか、みんなから憎まれているのはどうでもよくない、と食い下がる。これまで多くの人の心を動かしてきた鴻田の“寄り添い”も、「この件は永久に俺が埋める」と織田に誓ったという有木野には通用しない。

 ボランティアの関与する事件の真相が明らかになれば、少なからず有木野の触れられたくない過去も暴かれることになるだろう。そして、モンチの死により、ボランティアに関する捜査はさらに進むことになるはずだ。

 誤訳事件の関係者であり、ボランティアから「また一緒に稼ごう」と言われていた阿川は、一連の事件の重要なキーパーソンだ。モンチが警察の捜査に協力しようとする動きを阿川も知っていたわけなので、ボランティアへ内通した可能性も、阿川自身が手を下した可能性も、残念ながら否定できない。

 同時に阿川は、今回の現場復帰を「神様がくれた最後のチャンス」と鴻田に話していた。「神様がたくさんいる街」で、阿川はこのチャンスをどのように活かすのか。織田の死に責任を感じているようにも見えるが、阿川が本当は腹の中にどのような想いを抱えているのか、読み取ることができない。鬼なのか、龍なのか。その正体を知るのが怖い。

(文・あまのさき)

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