ドラマ『魔物』第1話考察&感想。塩野瑛久の”魔性”に狂わされる…気になる所づくしの初回、もっとも印象に残ったのは?【ネタバレ】
text by 苫とり子
麻生久美子主演の金曜ナイトドラマ『魔物(마물)』(テレビ朝日系)が放送開始した。本作は、『梨泰院クラス』のSLLとテレビ朝日による、日韓共同制作によるオリジナル作品で、美しくも上質な禁断のラブサスペンスだ。今回は、第1話のレビューをお届け。(文・苫とり子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:苫とり子】
1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。
韓ドラらしい魅力が詰まった『魔物』
『梨泰院クラス』で知られる韓国の制作会社・SLLとテレビ朝日が共同制作するラブサスペンス『魔物(마물/読み方:マムル)』がスタートした。
物語は、主人公・華陣あやめ(麻生久美子)が被告となった“ある殺人事件”の裁判から幕を開ける。「あれは、何のために犯した罪だったんだろう…?」と囁くあやめ。そこから1年前に遡り、初回の放送では彼女の運命を大きく変える出会いが描かれた。
ある日、カリスマ実業家・最上陽子(神野三鈴)が理事を務める女性団体のDV被害セミナーにパネラーとして参加した弁護士のあやめは、源夏音(北香那)という謎めいた女性に出会う。
夫が陽子の息子・潤(落合モトキ)と高校の同級生であるよしみで、陽子の家の離れに夫婦で住まわせてもらっているという夏音。彼女の腕に痣を見つけたあやめは、夫からDVを受けている可能性があると見て自身の名刺を渡した。
すると、その夜にさっそく夏音から怯えた声で「助けて」という電話が。すぐに助けに向かうあやめだが、夏音と落ち合うはずの場所に現れたのは、彼女の夫・凍也(塩野瑛久)だった。その端正な顔立ちに思わず言葉を失うあやめ。さらに、乱暴な運転をする自転車に轢かれそうになったところを凍也に抱き寄せられた彼女は胸の高鳴りを感じるのだった。
そんな矢先、名田が何者かに殺害され、その容疑者として凍也が逮捕される。