ホーム » 投稿 » ドラマ » ラスト5分の衝撃…モヤモヤの正体は? 『オクラ〜迷宮入り事件捜査〜』は緊張感と癒しの緩急が素晴らしい。第4話レビュー

ラスト5分の衝撃…モヤモヤの正体は? 『オクラ〜迷宮入り事件捜査〜』は緊張感と癒しの緩急が素晴らしい。第4話レビュー

text by 西本沙織

火9ドラマ『オクラ〜迷宮入り事件捜査〜』(フジテレビ系)が放送中だ。反町隆史演じる人情味のある“昭和刑事”と、杉野遥亮演じるクールな“令和刑事”が風化寸前の事件を追うヒューマンミステリーエンターテインメント。今回は、第4話のレビューをお届けする。(文・西本沙織)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

——————————

【著者プロフィール:西本沙織】

1992年生まれ、広島在住のライター。会社員として働くかたわら、Web媒体でエンタメに関するコラムやレビュー記事の執筆を行っている。ドラマや映画、マンガなどのエンタメが好き。

未解決のホステス殺人事件

『オクラ〜迷宮入り事件捜査〜』第4話 ©フジテレビ
『オクラ〜迷宮入り事件捜査〜』第4話 ©フジテレビ

 事件は解決しなければならないのか? たとえ、被害者が望んでいなくても。そんな未解決事件の根っこを揺さぶるセリフが印象的だった『オクラ〜迷宮入り事件捜査〜』第4話。

 不破利己(杉野遥亮)は、飛鷹千寿(反町隆史)に何も告げることなく警視庁に一通の情報提供メールを送る。内容は、2年前に白金で起きたホステス殺人事件についてだ。

 当時墨田署に勤務していた不破は、ホステスの不知火美佳(樋井明日香)と息子の壮太(石塚陸翔)の護衛を命じられていた。美佳は脅迫電話やストーカー被害に悩まされており、不破は同期の志熊亨(有澤樟太郎)とともに警護へ。しかし、あるとき何者かに襲われ、その間に美佳は殺されてしまった。

 その際、不破は包丁を持った美佳の元恋人・新山博一(後藤剛範)の姿を目撃するが、逃げられてしまう。新山の素性が判明していたのに逮捕に至らなかったのは、証拠がなかったから。「証拠第一主義」な警察の実態が浮き彫りになるが、だからこそ飛鷹の“捏造”が通用するのだろう。

1 2 3
error: Content is protected !!