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最後まで予想を超える展開…クドカンの”粋”過ぎる演出とは? ドラマ『不適切にもほどがある!』最終話考察&感想レビュー

3月29日(金)に最終回を迎えたTBS系金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』。「アップデートしなきゃダメですか?」と題した最終話では、驚きのゲストが登場。さらに、これまで繰りげられてきた昭和vs令和の戦いに終止符を打つ、ある”キーワード”が生まれた。(文・野原まりこ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

最終回に相応しいパワーワードとスペシャルゲストが登場

ドラマ『不適切にもほどがある!』第1話より ©TBS
ドラマ不適切にもほどがある第1話より ©TBS

「(袋)いらない、箸いらない、スプーンいらない(支払い)PayPayで」と、令和のコンビニでの買い物にもすっかり慣れた市郎(阿部サダヲ)。一方、喫茶SCANDALでは失恋した秋津(磯村勇斗)が、上手くもなく、かといって笑えるほど下手でもないカラオケを熱唱していた。

居合わせた市郎と渚(仲里依紗)は、傷心に浸る秋津を横目に、昭和へ帰る市郎がEBSテレビのカウンセラー業務の引き継ぎを終わらせたことを話す。市郎の後任は昭和から令和へ戻ったサカエ(吉田羊)が務めることになった。

ゆずる(古田新太)に別れの挨拶をするために病院へ出向く市郎。今生の別れのつもりだったが、自分が昭和に帰った4年後に、純子が若い頃のゆずる(錦戸亮)を連れて会いに来ることを思い出す。

市郎は2人の結婚を認めず、その9年後、市郎と純子は震災で亡くなる。時が流れ2024年、タイムスリップした1986年の市郎が現れ、そして昭和に帰る。その4年後、純子が若い頃のゆずるを連れて…。ループに陥っていることに気づいた2人は、お茶を(のんで)にごすのだった…。

場所を移し、喫茶SCANDALでは、いまだ失恋の傷を引きずる秋津が、酔っぱらいながら失恋ソングを熱唱していた。その歌声にうんざりした市郎は、秋津の同僚から、会社が開発したマッチングアプリの最新機能の話を聞く。市郎は、秋津が酔い潰れて寝ている隙に、秋津の携帯を勝手に使用し、マッチングアプリを操作する。さらに、渚の自宅に戻り、寝ている渚の携帯もこっそりと…。

翌日早朝、市郎が昭和へ帰る日――。

見送りには秋津、サカエ、井上(三宅弘城)、SCANDALのマスター(沼田爆)が集まった。意外と人望がないことに気づきがっかりする市郎。見送りの言葉、市郎への別れの言葉ではなく、各々自分に関することばかりだった。

バス停までの燃料がもったいないという理由で、井上の学校の学生たちがバス停まで押すことに。驚く市郎と渚であったが、なんとか無事にタイムスリップに成功。ところが、バスを送り出した井上は、運転席に座らせていたマネキンが無残な姿で道路脇に横たわっているのを発見する…。

無事に昭和に到着し、バスを降りて歩き出す市郎と渚。その背後には、なんと隠れてバスに乗り込んでいる学生2人(Creepy Nuts)がいた。学生たちは、市郎・渚とは正反対の方向へ…。

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