海外からの評価も高い宇賀那健一監督の最新作にして「ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭」で話題を呼んだ、久保田紗友主演のホラーコメディー『Love Will TearUs Apart』が、公開中だ。この度、宇賀那監督にインタビューを敢行。制作秘話をじっくり伺った。（取材・文／ZAKKY）

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【宇賀那健一　プロフィール】

1984年生まれ。神奈川県出身。1984年4月20日、東京都出身。青山学院経営学部経営学科卒業。高校から俳優活動をスタートさせ、監督業に進出。モントリオール・ヌーヴォー・シネマ映画祭、ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭、ポルト国際映画祭、リーズ国際映画祭、トリノ映画祭、スラムダンス映画祭、プチョン国際ファンタスティック映画祭など世界中の映画祭で作品が上映されている。
代表作：
『黒い暴動 』（2016年）出演：馬場ふみか、間宮祥太朗
『サラバ静寂』（2018年）出演：吉村界人、SUMIRE、若葉竜也
『魔法少年 ワイルドバージン』（☆2019年）出演：前野朋哉、佐野ひなこ、斎藤工
『転がるビー玉』（2020年）出演：吉川愛、萩原みのり、今泉佑唯
『異物 -完全版-』（2022年）出演：小出薫、田中俊介、田辺桃子

コロナ禍の逆風も強行突破
ジャンルレスな映画を志向したワケ

―――『Love Will Tear Us Apart』の構想は、いつごろからあったのですか？

「そんなに前でもないんですよ。2021年の初頭くらいに考え始めて、夏には撮影していました」

―――ええっ！　相変わらず、着想から、ことを動かすまでのスパンが短いですね（笑）。

「コロナもいつ収束するか分からず、色々と悶々とする時期ではありますが、そんな中だからこそスピード感を持って作れたことがとても良かったと思っています。色んな不条理と、SNS上での言葉狩りが蠢く中、とにかくジャンルを越境した映画を作りたいと思っていた頃でもありました」

―――今回は、渡辺紘文さんとの共同脚本です。

「共同脚本自体は、これまでも何人かの方々とやってきたのですが、“映画監督”でもある方は、渡辺さんが初めてでした。なので、とても新鮮でしたね。“画”を想像しながらシナリオを書いてきて下さるのでとても刺激を受けましたし、大変勉強になりました」