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「宮藤官九郎さんの脚本にはいい意味でプレッシャーがあった」映画『サンセット・サンライズ』岸善幸監督が本作への思いを語る

text by 斎藤香

楡周平の原作小説を宮藤官九郎が脚色した、映画『サンセット・サンライズ』が1月17日(金)より公開される。本作は、東京の大企業に勤める釣り好きの主人公・晋作と東北の小さな町の人々との交流をコミカルに描いた作品だ。今回は、本作を手掛けた岸善幸監督にインタビューを敢行。撮影の裏側や本作への思いを伺った。(取材・文:斎藤香)

「宮藤さんと東北談義などをしながら脚本執筆した」
『サンセット・サンライズ』映画化のきっかけ

©楡周平/講談社 ©2024「サンセット・サンライズ」製作委員会
©楡周平/講談社 ©2024「サンセット・サンライズ」製作委員会

―――最初に本作を監督することになった経緯から教えてください。

「佐藤順子プロデューサーから楡周平さんの小説「サンセット・サンライズ」を勧められて読んでみたら、とても面白かったんです。コロナ禍の日本、東京から地方への移住など、現代的なテーマから紡ぎ出されるストーリーが素晴らしかった。佐藤プロデューサーに面白かったと話したら、宮藤官九郎さんに脚本をお願いしますという展開でした。

その後、宮藤さんとお会いして。宮藤さんは宮城県出身、僕は山形県出身なので、東北人同士で通じるものがあるんですよね。原作者の楡さんも岩手県出身だから原作に東北人気質がとてもよく表現されている。宮藤さんとは東北談義をしながら、プロット、脚本化へ進んでいき、映画化が動き出した感じです」

―――主人公の晋作役が菅田将暉さんになったのは、岸監督のリクエストですか?

「いや、佐藤順子プロデューサーが『菅田将暉さんに声をかけてみます』と前のめりで。僕は『やりますかねえ』と(笑)、半信半疑でした。でも、プロットの段階で菅田さんが好感触で、佐藤プロデューサーが菅田さんと会ったときは出演する気持ちを固めてくれていたようです」

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