「1ヶ月の練習じゃ足りないのでは? と思った」
伝説のディーラーを演じる難しさ

シシド・カフカ 写真:wakaco
シシド・カフカ 写真:wakaco

―――ディーラー役のためのカード捌きはかなり練習したのですか?

「撮影に入る1ヶ月前から練習を始めたのですが、初めてカードに触ったとき、『これは大変だぞ』と。1ヶ月の練習じゃ足りないのではないかと思いました。何しろラモーナは凄腕ディーラーでもあるので。1日1回は必ずカードを触って練習を繰り返して習得していきました」

―――カード捌きの難しさとは?

「カードを簡単にサササーっと広げているように見えますが、すべての数字が見えるようにきれいに広げるのがまずできないんです。ラモーナは伝説のディーラーと言っても過言ではないレベルなので、カードを広げられるくらいでは映画を観てくださる方も納得できないと思い、けっこう焦りました」

―――カジノで活躍するディーラーを演じて、カードにハマったりはしませんでしたか?

「賭けるよりも、淡々とカードを捌いていくディーラーの方が私は向いていると思いました。もともと賭け事はしませんし…」

―――そうなんですね。賭けは強いですか? と聞こうと思っていました。

「人間の一生の運は決まっていると思っているので、賭けごとで費やしたくないんです。あとゲームの作戦を立てたり、相手を出し抜いたりというのもできないタイプなので」

―――誠実さが顔に出るんですね。

「そういうことにしておきましょう(笑)」

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