「音楽と演技、それぞれが影響を与え合っている」
表現者としての視点
―――キャリアについても伺いたいのですが、ミュージシャンとして活動をしていたシシドさんが、俳優の仕事をスタートさせたきっかけは何でしょうか?
「俳優デビューはドラマだったのですが、その企画を渡されたとき、スケジュールがタイトで『これはもうやるしかない』という感じで流されるように始まったんです。スタートはそんな感じでしたが、お芝居の仕事はおもしろくやりがいを感じています。でも撮影現場には、ミュージシャンのシシド・カフカとして行っているという感覚は変わりません」
―――現在の音楽活動はどのような感じなのでしょうか?
「いまはハードロックバンド『BONE DAWN』、堺正章さんとミッキー吉野さんと一緒にやっているバンド『堺正章 to MAGNETS』、私が指揮者の位置に立つ打楽器の集団『el tempo』の3つと個人のバンドでも活動をしています。2025年はシシド・カフカのさまざまな音楽を皆さんに聴いていただけると思います」
―――お芝居がシシドさんの音楽に影響を与えていると感じることはありますか?
「具体的にはわかりませんが、表現をするという意味では同じだと思うので、それぞれが影響を与え合っていると感じます。私はもともと物作りをする現場が好きなんです。だから音楽制作はもちろんですが、撮影現場も大好きです。演技というフィールドで物作り体験をさせていただけて、とてもありがたいと感じています」
―――ラモーナはシシドさんにぴったりのクールでかっこいい役でしたが、シシドさん自身、挑戦したい役などありますか?
「シシド・カフカのイメージから離れたキャラクターは演じたことがないので、『この役はこれまでとまったく違う』と感じられるような、挑戦する気持ちで臨める役を演じてみたいですね」
―――では最後に映画を観た感想と、シシド・カフカさん演じるラモーナの見どころをお願いします。
「自分が出演した作品は客観的に見るのが難しいんですよね。今回はカード捌きが気になりましたし…。でも自分が出てないシーンについては、スピーディでテンポがいいので楽しんで観ることができました。
ラモーナの見どころは…私としては珍しく肌の露出多めです(笑)。スタイリストさんと相談しながらラモーナのイメージを考えて、背中が大きく空いたドレスなど着ています。あと私のカード捌きですかね。違和感なく見ていただければ幸いです」
(取材・文:斎藤香)
スタイリスト:多木成美
メイク:SAKURA
ヘア:MAYUMI
【作品概要】
劇場版『トリリオンゲーム』
出演者:目黒 蓮
佐野勇斗
今田美桜
福本莉子 鈴木浩介 竹財輝之助
あかせあかり
原嘉孝
津田健次郎 / シシド・カフカ
田辺誠一
石橋凌 / 吉川晃司
國村隼
原作:稲垣理一郎/作画:池上遼一 『トリリオンゲーム』(小学館 ビッグコミックスペリオール連載)
監督:村尾嘉昭
脚本:羽原大介
音楽:木村秀彬
主題歌:Snow Man「SBY」 (MENT RECORDING)
配給:東宝
Ⓒ2025劇場版『トリリオンゲーム』製作委員会 Ⓒ稲垣理一郎・池上遼一/小学館
公式サイト
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