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東出昌大と三浦貴大W主演。映画『Winny』瀬々敬久監督、吉岡里帆、堀江貴文ら著名人の絶賛コメントが到着

text by 編集部

東出昌大と三浦貴大をW主演に迎え、今、国内外で次回作が最も期待されている若手監督・松本優作がメガホンをとった映画『Winny』がいよいよ3月10日より全国公開される。この度、瀬々敬久監督、吉岡里帆、堀江貴文ら各界の著名人からの絶賛コメントと本作の劇中シーンを使用した「違法アップロード撲滅啓蒙動画」が解禁された。

7年に渡り、権力やメディアと戦った男たちの物語。
ネット史上最大の事件。禁断の実話

2002年、開発者・金子勇(東出昌大)は、簡単にファイルを共有できる革新的なソフト「Winny」を開発、試用版を「2ちゃんねる」に公開をする。彗星のごとく現れた「Winny」は、本人同士が直接データのやりとりができるシステムで、瞬く間にシェアを伸ばしていく。しかし、その裏で大量の映画やゲーム、音楽などが違法アップロードされ、ダウンロードする若者も続出、次第に社会問題へ発展していく。次々に違法アップロードした者たちが逮捕されていく中、開発者の金子も著作権法違反幇助の容疑をかけられ、2004年に逮捕されてしまう。

サイバー犯罪に詳しい弁護士・壇俊光(三浦貴大)は、「開発者が逮捕されたら弁護します」と話していた矢先、開発者金子氏逮捕の報道を受けて、急遽弁護を引き受けることになり、弁護団を結成。金子と共に裁判で警察の逮捕の不当性を主張するも、第一審では有罪判決を下されてしまう…。しかし、運命の糸が交差し、世界をも揺るがす事件へと発展する――。

映画『Winny』は、2018年に開催された「ホリエモン万博CAMPFIR映画祭」の“映画企画クラファン大会”でグランプリに輝いたことを起点としている。企画したのは、スマートキャンプやHIRAC FUNDを立ち上げ、現在Web3・NFT領域で新たにNFIGUREを起業している古橋智史。古橋は、以前から日本のテクノロジー発展に寄与したいという思いがあり、「出る杭が打たれない社会を」というテーマで本作を企画した。

メガホンを取るのは、自主映画『Noise ノイズ』(19)にて海外映画祭で高い評価を受け、『ぜんぶ、ボクのせい』で商業映画デビューを果たし、今後の作品が期待される監督、松本優作。これまで現代社会で生きていくことの難しさをリアルに描いてきた松本監督が、金子氏の考えに共鳴、本作を作り上げた。

なぜ、一人の天才は日本の国家組織に潰されてしまったのか?開発者の未来と権利を守るために、権力やメディアと戦った男たちの真実を基にした物語である本作。

著名人17名のコメント到着

家入一真 (株式会社CAMPFIRE 代表取締役)

この不当逮捕が無ければ、ブロックチェーンの歴史は大きく変わっていたかもしれない。後に続くイノベーターのために、国家権力と戦い続けた一人の天才の物語。CAMPFIRE映画祭グランプリから約4年、いよいよ公開。

上田岳弘(作家)

Facebook社の創業にまつわる顛末を描いた映画『ソーシャル・ネットワーク』が、当時のアメリカを活写したように、一人の人物を描くことによって社会そのものを活写してしまうことがある。誰もが対等に、社会につながれるはずだという、テクノロジーの果たすべき素朴な理想を、素朴に追った一人の技術者の悲劇は、この国に根差した問題を浮き彫りにした。金子勇氏が共有しようとしたものは、ファイルではなくて、テクノロジーの素朴な理想だった。

浮雲(株式会社ノックトゥーン 執行役員 CMO/クリエイティブプロデューサー)

「Winnyは私の表現なんです」自分にとってのWinnyとは何か?という問いかけに対する金子勇のこの言葉を聞いたときこれまで出会った多く
の“表現者”の顔が脳裏に浮かびました。私自身、ゲームやマンガの仕事をする中で、千の言葉を尽くすよりも一つの表現がすべてを伝えてくれる、そんな場面に幾度も立ち会っています。Winnyという表現を通して金子勇の意思や想いが伝わっていたからこそ、あれだけ多くのネットユーザーからの支援を得たのかもしれない。そう感じさせてくれる作品でした。

鎌田和樹 (UUUM株式会社 代表取締役会⻑)

生きにくい世の中の縮図とも感じる作品に出会いました。「出る杭は打たれる」の言葉の向こう側に人の数だけの人生がある。そしてそう全てがうまくいくわけではないのだなと。「人生を賭して成し遂げたいことは何ですか」と、色んな人に聞いてみようと思ったほど、金子さんの決して器用ではない生き方に惹かれました。

菊地幸夫(弁護士)

盗撮犯人が逮捕された時、犯人が使用したスマホを開発した者も盗撮を助けたとして摘発されるだろうか。警察が無理筋の摘発でWinnyによる流出から本当に守りたかったのは何か。冤罪被害者がこの映画を御覧になれば「そう、こうやって冤罪は起きるのだよ」と教えてくれるだろう。被疑者を陥れる常套手段で責める警察・検察と、被疑者を奮い立たせ闘いに挑む弁護士の攻防も注目だ!それにしても、主演の東出氏、実際の金子氏に良く似ていること!

きゅんくん(ロボティクスファッションクリエイター・メカエンジニア)

技術者の端くれとしていい感じの有意義なコメントを書こうと思っていたのですが、映画の中の金子さんの挙動が愛おしすぎるコンピュータオタクで可愛くて全てが吹き飛びました。技術について語る口調はもちろんのこと、変なタイミングでニヤッとしたり、すぐ顔触ったり、初公判でスーツが身体にあってなかったり…。素敵なコンピュータオタクを見られて満足でした!!

瀬々敬久監督(映画監督)

この映画はおもしろい。社会派な題材を扱っているが、裁判映画として十分におもしろいし、サスペンスとしても 秀でている。実は極上のエンタテイメント作品なのだ。だけど、最も心動かされたのは被告人最終陳述。逃げも隠れもしないぞと、真正面からただ捉えただけの覚悟。応じた東出昌大の気概と迫力、素晴らしい。ある人生とその世界に迫る瞬間。おもしろい上に、凄い。実に手ごわい。

林 仁奎 (LINE Xenesis株式会社 代表取締役CEO )

金子さんとビットコインの創始者「Satoshi Nakamoto」の姿が被りました。革命は既存の秩序をひっくり返すことを伴います。金子さんの遺志を継ぎ、P2P技術から発展したWeb3が社会に新しい一歩をもたらし、未来への革命を起こせるよう、あらゆる抵抗を超えていきたいと感じさせられました。とても濃い2時間をありがとうございました。

堀江貴文(実業家)

Winny事件が映画になった。実は随分と前に終了してしまった『ホリエモン万博』にて制作発表が行われた映画でもある。 金子勇氏とは面識はないが、Winnyは当時かなり先進的だったP2Pのファイル交換ソフトである。グローバルではNapsterやGnutellaあたりが有名だったが、国内では圧倒的に支持されていたように思う。

松原裕樹(株式会社Link-U代表取締役)

圧倒的な技術力とビジョンを持つ、天才開発者の実話。開発したツールが悪用されてしまうことは制作した者の責任なのか。後に続く開発者が本件を機に萎縮しないよう、マスコミや警察にたたかれつづけても。正論を主張し続けるべきなのか。そのためには、自分のこみ上げてくる開発への探求心を押し殺すべきなのか。様々な問いを視聴者に投げかけ、ネットを使う人であれば誰もが自分ごととして没入できる内容を、事実を元に丁寧に脚本としてかきあげ、魂のこもった演技で届けてくれる素晴らしい作品。

松山周平 (THINK AND SENSE部⻑/プログラマー・ヴィジュアルアーティスト)

一部の才能の「創造」が一般の人の「想像」を超えたもの生み出したとき科学技術が発展し、社会の発展につながったということは、歴史的の中でも数多く登場します。また、同時に歴史の中でもWinny事件のように、新しいものを受け入れられない体制によって、画期的な発明が阻害された例も多数あります。Winny事件は日本のIT技術の発展を妨げることにもなった事件されていますが、本作品の扱うテーマはITのみならずより大きな社会の在り方について問うような作品だと思います。

まつもとゆきひろ(プログラミング言語Ruby開発者)

金子勇さんとは、IPAの未踏ソフトウェア創造事業の同期だったり、共通の知人が何人もいたにもかかわらず、とうとう直接には会えずじまいでした。今回、改めて映画を通じて彼の人生を振り返ると、こんなにも優秀なプログラマーが、生涯をかけて愛したプログラミングを奪ってしまった残酷さや、裁判と早すぎる彼の死がなかったら人類が得られただろう成果を考えると呆然とします。そして、権力の無理解からの不幸は彼だけでなく自分にも降り掛かっていたかもしれないのです。

三上昌史(株式会社Gugenka 代表取締役 CEO)

Winnyを知らない若いエンジニアやクリエイターにこそ見てもらいたい作品。可能性が潰されるのか広がるのか。これからの日本の課題が凝縮されている。

村中悠介(合同会社DMM.com 最高執行責任者)

プログラムを武器にした社会革命家、金子勇。彼はなぜWinnyを作ったのか? 違法ダウンロードが社会問題になることも予見していたのか? プログラマーに倫理観は必要なのか? 日本中を巻き込んだこの事件。 Winnyは多くの課題を抱えていたからこそ、”金子勇のWinny完成版”が作る未来が見たかった。今なお賛否が分かれるからこそ、映画を観て答えを見つけてほしいと思います。

森川亮(C Channel株式会社 代表取締役社⻑)

新しい技術は常にそれに対する人間の使い方が問われる。時には使い方を間違える事で社会にマイナスの要素を生み出すこともある。道具というものは常に人間の文化レベルが問われるものである。日本という国が成⻑した理由もモノ作りという新しい技術をポジティブに活用したから。今後新しい技術とどう向き合うのかで国そのものの成⻑の可能性が問われるなと感じた。

吉岡里帆(俳優)

今見るべき題材。丁寧で真摯なつくりに心を持っていかれました。日本社会の闇と生き辛さとは裏腹に、主人公の自分らしく生きたいと踠く姿からは圧倒的な光を感じました。

若新雄純(プロデューサー/慶應義塾大学特任准教授)

前半は主役の圧倒的な演技力にドキドキし、後半は作品に描かれたあまりの理不尽さにモンモンとする。そして見終わったあとは、それらが混ざった濃厚な感覚を誰かと共有したくなる。しゃべりたくなる。そんな作品です。

東出昌大も悲痛な訴え
「違法アップロード撲滅啓蒙動画」解禁

「Winny」とは?

BitcoinやNFTなどで使用されているブロックチェーン技術の先駆けと言われた「Winny」

「Winny」とは、金子勇氏(ハンドルネームは47氏)が開発したファイル共有ソフトで、インターネット上でつながった複数のパソコンでファイルを共有するソフトである。

当時ではあまり利用されていなかったP2P技術を発展させ、当時としては画期的なネットワーク構造や送受信効率を高める多くの機能を備えていたため当時不可能とされていた大容量データの送受信を可能にした。

金子氏が電子掲示板サイト「2ちゃんねる」上で「Winny」を公開すると瞬く間にユーザーは増え、ピーク時は200万以上の人が使用していたと言われている。その性能の高さから映画やゲーム、音楽などの著作物データが許可なく流通し、著作権侵害の温床と指摘され問題となった。

また、その特性を悪用した情報漏えい系ウイルスも流行。感染すると意図しないデータが流出してしまい、警察や自衛隊の内部資料、企業の顧客情報や個人所有のファイルなどがインターネット上に漏えい。インターネット上に漏えいしたファイルは、性質上、削除困難であるため、当時の安倍官房⻑官は会見を開き「情報漏洩を防ぐ最も確実な対策は、パソコンで Winnyを使わないことです。」と呼びかけるなど社会問題となった。

【作品情報】

タイトル:『Winny』
監督・脚本:松本優作
出演:東出昌大 三浦貴大 皆川猿時 和田正人 木⻯麻生 池田大 金子大地 阿部進之介 渋川清彦 田村泰二郎渡辺いっけい
吉田羊 吹越満 吉岡秀隆
企 画: 古橋智史 and pictures プロデューサー:伊藤主税 藤井宏二 金山
撮影・脚本:岸建太朗 照明:玉川直人 録音:伊藤裕規 ラインプロデューサー:中島裕作 助監督:杉岡知哉
衣裳:川本誠子 梶原夏帆 ヘアメイク:板垣実和 装飾:有村謙志 制作担当:今井尚道 原田博志 キャスティング:伊藤尚哉
編集:田巻源太 音響効果:岡瀬晶彦 音楽プロデューサー:田井モトヨシ 音楽:Teje×田井千里
制作プロダクション:Libertas 制作協力:and pictures 配給:KDDI ナカチカ 宣伝:ナカチカ FINOR
製作:映画「Winny」製作委員会(KDDI Libertas オールドブリッジスタジオ TIME ナカチカ ライツキューブ)
原 案: 朝日新聞 2020 年 3 月 8 日記事 記者:渡辺淳基
2023 │ 127min │ color │ CinemaScope │ 5.1ch (C)2023 映画「Winny」製作委員会
公式サイト
Instagram:winny_movie Twitter: @winny_movie

3月10日(金) TOHOシネマズほか全国公開

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