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改変ポイント③場地と千冬の回想シーンの見せ方が違う
関係性を序盤に見せることで悲壮感を際立たせる

俳優・高杉真宙
千冬役の高杉真宙Getty Images

場地の弟分である松野千冬。彼は前作で同い年のタケミチと知り合い、意気投合。良き相棒となっている。千冬は場地に「稀咲の尻尾つかめました? 東卍のためにスパイやっているんですよね?」と、場地の本音について詰め寄る。

注目したいのは、このシーンで場地と千冬の出会いを描いた回想シーンが挿入されるという点だ。この回想シーン自体は原作でも描かれるが、抗争が終わった後に挿入される。個人的に、この構成のアレンジは大変素晴らしいと感じた。

2人の関係性を先に観客に示すことで、感情移入の度合いはグッと高まり、観客は、続くシーンをより熱を帯びたまなざしで見つめることができる。

回想シーンで描かれている内容は次のとおりだ。場地はかつて、自分に喧嘩を売ってきた、学年は一緒だが1つ年下の千冬が暴走族に襲われているところを救う。そして、その後、自身の家に呼んで、ファンには有名な「ペヤング半分こ食べ」をし、千冬は場地に心酔することになる。

このエモーショナルな描写が序盤にあることで、終盤の悲壮感がグッと引き締まるのだ。

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