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主演・綾野剛が、憂いながら雨の中を彷徨う…。芥川賞受賞作品を映画化『花腐し』場面写真解禁

text by 編集部

『赫い髪の女』、『キャバレー日記』など日活ロマンポルノの名作や、『遠雷』、『Wの悲劇』、『ヴァイブレータ』、『共喰い』など数多くの脚本を手がけてきた荒井晴彦の最新作『花腐し』が11月10日より公開される。この度、タイトルを体現する、降り続く雨の中を彷徨う栩谷演じる綾野剛の姿を捉えた場面写真が解禁された。

ふたりの男とひとりの女が織りなす
切なくも純粋な愛の物語

C2023花腐し製作委員会

斜陽の一途にあるピンク映画業界。栩谷(くたに)は監督だが、もう5年も映画を撮れていない。

梅雨のある日、栩谷は大家から、とあるアパートの住人への立ち退き交渉を頼まれる。その男・伊関は、かつてシナリオを書いていた。映画を夢見たふたりの男の人生は、ある女優との奇縁によって交錯していく。

C2023花腐し製作委員会

解禁されるシーン写真はいずれも降り続く雨の中を彷徨う栩谷の姿を捉えたもの。撮影は荒井晴彦の前監督作『火口のふたり』(2019)の劇中で使われたモノクロ写真も高い評判を呼んだ、写真家の野村佐紀子。

C2023花腐し製作委員会

タイトルにも引用された万葉集の和歌“花腐し”(きれいに咲いた卯木(うつぎ)の花をも腐らせてしまう、じっとりと降りしきる雨)を体現するかのような美しくも憂いを帯びた印象的なカットとなっている。

C2023花腐し製作委員会

ふたりの男とひとりの女が織りなす湿度の高い男女の物語――荒井晴彦が、『火口のふたり』(19)に続く自身4作目の監督作品として選んだ本作は、芥川賞受賞の松浦寿輝による同名小説に“ピンク映画へのレクイエム”という荒井ならではのモチーフを大胆に取り込み、原作の“超訳”に挑んだ意欲作で日本映画史に残ること必至!

C2023花腐し製作委員会

【作品情報】

出演:綾野 剛 柄本 佑 さとうほなみ
吉岡睦雄、川瀬陽太、MINAMO、Nia、マキタスポーツ、山崎ハコ、赤座美代子/奥田瑛二
監督:荒井晴彦 原作:松浦寿輝『花腐し』(講談社文庫) 脚本:荒井晴彦 中野太
製作:東映ビデオ、バップ、アークエンタテインメント 制作プロダクション:アークエンタテインメント 配給:東映ビデオ
2023年/日本/137分/5.1ch/ビスタ/モノクロ・カラー/デジタル R18+ ©2023「花腐し」製作委員会
公式サイト
Twitter:@Hanakutashi1110

11月10日(金) テアトル新宿ほか全国公開

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