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『それでもボクはやってない』【ネタバレあり】あらすじ

留置所に拘留されて一週間以上が経った。容疑を否認しつづける徹平は、刑事のみならず検察官からも「さっさと認めればいいのに」と、圧力を受ける。徹平の友人・達雄(山本耕史)と母・豊子(もたいまさこ)は留置所を訪れ、徹平に差し入れをしようとするが、窓口で却下される。2人は痴漢冤罪事件に強い、弁護士の荒川正義(役所広司)の事務所に連絡をする。

荒川は部下の須藤莉子(瀬戸朝香)を担当者に指名。須藤は痴漢事件にタッチするのを嫌っていたが、荒川から「犯人だと確信したら降りてもいい」と言われ、渋々受け入れる。荒川は徹平と面会し、容疑を否認し続ける限り拘留は続き、裁判に勝つ確率はたったの3%であることを告げるのだった。

冤罪を信じて疑わない達雄と豊子は、痴漢冤罪を晴らすために係争中の佐田(光石研)という男からアドバイスをもらい、裁判の準備を進めていく。また、駅員室で徹平の無罪を主張した女性の捜索に取り掛かる。

裁判が始まり、証人喚問が行われる。最初に取り調べた刑事は、徹平に「認めれば出してやる」と告げたことを否定。被害者の女子中学生は曖昧な証言に終始し、徹平が犯人なのか無実なのか、わからないと話す。公判を数回終えたタイミングで、豊子は保釈金を支払い、徹平は久方ぶりに外の空気を味わう。その後、荒川の提案によって、痴漢現場の再現ビデオが制作されることになった。その結果、徹平の位置からは女子中学生に触れられないことが検証される。

そんな中、裁判長がベテランの室山(小日向文世)にチェンジする。前裁判長の心象が、徹平の無罪に傾きかけていた矢先の出来事であり、室山は検察寄りの判決を下すことで有名であった。室山は検証ビデオを見ても、眉一つ動かさない。敗色ムードが濃厚に漂う中、徹平の無実を知る目撃者の女性がやっと見つかる。事件直後に留学したため、行方を掴めなかったのだ。彼女は当初の主張通り、法廷でも徹平の無罪を主張する。

裁判は山場を越え、あとは判決を待つのみとなった。徹平は豊子に対し「何もやってないんだから無罪に決まってる」と声をかける。あらゆる手を尽くして無罪を証明してきた徹平だったが、判決はなんと有罪。無情にも懲役3か月、執行猶予3年を言い渡される。裁判長は淡々とした口調で判決理由を述べ、「この判定に不服ならば14日以内に控訴できます」と告げる。徹平は「控訴します」と声高に叫ぶのだった。

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