なぜ戦時中にタイムスリップ? 若者に支持される理由とは…? 映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』徹底考察&評価
福原遥×水上恒司が出演した映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』が公開中だ。SNSを中心に「とにかく泣ける」と火がつき、累計発行部数85万部を突破した汐見夏衛よる原作を映画化した今作について、なぜ現代の若者に刺さるのかを、魅力とともに徹底考察&解説する。(文・斎藤香)〈あらすじ キャスト 考察 解説 評価 レビュー〉
SNS世代を中心に話題になった理由とはー。
今作は、累計発行部数85万部を突破した汐見夏衛によるベストセラー小説の映画化『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(スターツ出版文庫)。福原遥、水上恒司主演で描く時を超えたラブストーリーだ。
原作はSNS、とりわけTikTokを中心に人気に火が付き、10代の女の子たちの間で話題になったことがベストセラーへと繋がった作品。TikTokは動画のイメージが強いが、今や本のブームもTikTokから生まれる時代なのだと、個人的にも驚いた次第だ。
映画化につながったのは原作小説がSNSでバズったことも大きいが、戦争が不幸や悲しみしか生み出さないことを今の若い子たちに知ってほしい、自分ごととして捉えてほしいという製作陣の思いも込められているのではないか。
この映画に登場する特攻隊員は国のために命を犠牲にする若者たち。彼らは現代でTikTokを楽しんでいる世代だからだ。