トム・クルーズが主演する映画『トップガン マーヴェリック』は、CGを使用せずに撮影した大迫力の飛行シーンと、訓練生の熱い青春ストーリーが共感を呼び、世界中で爆発的な人気を博した。今回は米Movie Webを参考に、『トップガン』シリーズ3作目製作について、現時点でわかっていることをまとめてご紹介する。

映画『トップガン3』製作は
トムがマーヴェリックに戻りたいと思うかがカギ

俳優トム・クルーズと言えば、スリル満点の手に汗握るその興奮のスタント…！

チェコのプラハに、オーストリアのウィーン。イギリスのロンドンや、イタリアのベネチア、アラブ首長国連邦のアブダビなど…。世界中が舞台となる人気シリーズ『ミッション：インポッシブル』(1996〜)は、トム・クルーズの代名詞的作品だ。

しかしトム・クルーズと言えば、もう一つ忘れてはいけない名作がある。

それが、映画『トップガン』シリーズだ。

1986年に公開された映画『トップガン』は、型破りで天才的、ルールを破り自身の直感を信じる海軍戦闘機パイロットのピート・“マーヴェリック”・ミッチェルという架空の人物の物語。

第1作目の映画『トップガン』(1986)は、映画作品の興行収入を追跡を行う米Box Office Mojoによると、全世界で1億7,600万ドル(約262億円)の興行収入を上げ大成功。公開当時はカルト的とも言える人気を博し、数多のトップガンファンを生み出した。

そして2022年には、36年ぶりの続編となる映画『トップガン マーヴェリック』(2022)が公開された。

『トップガン マーヴェリック』では、トム・クルーズ演じる主人公のマーヴェリックはもちろん、俳優ヴァル・キルマーが演じる主人公マーヴェリックのライバルであるトム・“アイスマン”・カザンスキーなど、前作から復活を果たしたキャラクターの登場もあった。

オープニング週末の世界興収は、映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』や映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』のような人気シリーズを抑え、全世界で14億ドル(約2,127億円)という驚異的な興行収入を記録した。

日本においては、2023年5月時点で累計興行収入137.1億円に到達し、トム・クルーズの日本歴代興行収入No.1の作品となった。

ここでは、そんな名作シリーズの続編となる“映画『トップガン3』”製作の可能性について、これまでわかっていることを解説していく。

今のところ、3作目となる映画『トップガン3』の製作は公式にはアナウンスはされてはいない。

映画『オブリビオン』(2013)の監督でも知られ、映画『トップガン マーベリック』の製作を務めたジョセフ・コシンスキー監督は、昨年2022年に米variety誌に対し、本作が公開された理由をこう語っている。

「適切な時期に適切なストーリーに適切な人たちが集まった、非常に特別な合流点」「少なくとも私は、次回作については考えていない」だと。

同記事の中では、本作のプロデューサーであるジェリー・ブラッカイマーも言及している。

ブラッカイマーは『トップガン』第3作目について尋ねられた際に「適切なストーリーが得られるかどうか、そしてトムがこのキャラクターを再び演じることを望むかどうかを待つ必要がある」と述べている。

つまりブラッカイマーは、トム・クルーズにスケジュールの余裕があり、またトム本人にキャラクターに戻る意思があれば続編は可能だと考えている。

よって、現時点で3作目の製作が動いている事実はないが、製作陣は3作目の可能性は十分にあり得ると思っており、全てはトム・クルーズの意志に懸かっているということになる。

ファンの間では、既にどの俳優が映画『トップガン3』に復帰するのか、あるいは出演すべきか、などと憶測が飛び交っており、続編の始動に期待が向けられている。

しかし1作目『トップガン』の公開は成功した時点で、シリーズ化の価値があることが明らかだったにも関わらず、2作目『トップガン マーヴェリック』が実現に至るまでには36年もの月日がかかった。また、映画『トップガン マーヴェリック』の爆発的な人気に乗って軽率に続編を製作すると、利益を追求した駄作になる可能性もある。

これらを考慮すると、映画『トップガン3』の詳細が明らかになるには、もう少し時間がかかりそうだ。

【関連記事】
「映画とは何か」を問う衝撃…『トップガン』と繋がりあり？ 映画『ミッション：インポッシブル／デッドレコニング』考察＆解説
史上最高のトム・クルーズ映画は？ 至高のおすすめ主演作5選。生けるレジェンド俳優の魅力がたっぷり詰まった作品をセレクト
『トップガン マーヴェリック』超絶ヒットの4つの理由。日本一遅い考察レビュー【IMAXだと何が違う？ 敵の正体は？】