「婚前交渉の話を聞かせて」映画『Shirley シャーリイ』エリザベス・モスが怪演。全てが不穏な本編特別映像&場面写真
いま最も注目を集めるジョセフィン・デッカー監督の⻑編第4作目となる映画『Shirley シャーリイ』は、ゴシック作家シャーリイ・ジャクスンの伝記に、現代的で斬新な解釈を加えて練り上げられた心理サスペンス。この度“全てが不穏”でしかない、シャーリイを演じるエリザベス・モスの表情を捉えた場面写真と、本編特別映像を解禁する。
「婚前交渉の話を聞かせて」
エリザベス・モスが怪演する本編特別映像解禁
本作は、スティーヴン・キングも影響も受けたといわれるゴシック作家シャーリイ・ジャクスンの伝記と、配偶者で文芸評論家でもあったスタンリーとの数百通の手紙をもとに、現代的で斬新な解釈を加えて練り上げられた、想像力とダイナミズムに満ちた心理サスペンス。
デッカー監督は、シャーリイ・ジャクスンについて「ある批評家か伝記作家が<シャーリイは政治的な作家ではない>と指摘していたが、しかしシャーリイは私的なレベルにとどまりつつ政治を意識していたと思っている」と語る。
そして「だからこそ彼女の作品は今でも響き続けるのだ。彼女の作品は非常に人間的だから時代を超えて読まれている。シャーリイは非日常的な設定、心理描写、あるいは潜在意識に訴える巧みなリズムを使って人種差別、階級差別、性差別と闘っていたのだ」とその魅力についてコメント。
シャーリイを演じたのは『透明人間』『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』などで知られるエリザベス・モス。
「美しい傑作」(AwardsWatch)、「心を掴んで離さない」(The Playlist)、「甘美で官能的」(The Hollywood Reporter)「夢の世界へ誘う。エリザベス・モスの驚異的な演技」(/Film)など、すでに海外では絶賛が相次いでいる。
今回解禁された本編特別映像は、わざとローズを不機嫌にさせたシャーリイが、その様子を見て楽しむシーンを捉えたもの。
新婚夫婦に「婚前交渉の話を聞かせて」と迫り、不穏な空気が溢れるシャーリイの小説の世界と現実がリンクするようなシーンになっている。
解禁されるシーン写真は、全てに不穏さを感じるエリザベス・モスの表情を捉えている。
【ストーリー】
1948年、『ニューヨーカー』誌上に発表した短編「くじ」が一大センセーションを巻き起こした後、新しい⻑編小説に取り組んでいたシャーリイ(エリザベス・モス)はスランプから抜け出せずにいた。
着想の元になったのは、ベニントン大学に通う18歳の少女が突如として消息を絶った未解決の失踪事件。
部屋に引きこもってばかりいるシャーリイの状況を変えようと、大学教授である夫のスタンリー(マイケル・スタールバーグ)は、助手のフレッド(ローガン・ラーマン)と妻のローズ(オデッサ・ヤング)を居候として呼び寄せる。
初めは気難しいシャーリイの態度に挫けそうになるローズだったが、交流を続けるうちに2人の間には奇妙な絆が芽生えていき……。
【シャーリイ・ジャクスン(Shirley Hardie Jackson)】
カリフォルニア州サンフランシスコ生まれ。33年、ニューヨーク州ロチェスターへ移住。ロチェスター大学に入学するが中途退学。37年、親元を離れてシラキュース大学に編入学し、後に夫となるスタンリー・エドガー・ハイマンと出会う。在学中、ハイマンらと同大学の文芸誌の刊行に携わり、創作意欲を高めていった。
40年、卒業と同時にニューヨークに移り、ハイマンと結婚。42年には第一子が誕生し、のちに3人の子をもうける。ハイマンがベニントン大学の教授陣に加わった45年より一家はバーモント州ノースベニントンに定住した。48年、ジャクスンは20年代にカリフォルニア州バーリンゲームで育った子供時代を半自伝的に描いたデビュー⻑編『壁の向こうへ続く道』を出版。ジャクスンの最も有名な短編である「くじ」は、同年6月に『ニューヨーカー』誌に発表されて一大センセーションを巻き起こし、彼女の名声を確立した。
51年に発表された⻑編第2作『絞首人(処刑人)』には、46年に実際に起こったベニントン大学に通う18歳の少女ポーラ・ジーン・ウェルデンの失踪事件の影響が見られる。現在も未解決のこの事件は、ジャクスンと家族が住んでいたベニントン近郊のグラステンベリー山の森の荒野で起こっている。
50年代を通じて文芸誌や雑誌に数多くの短編小説を発表し続け、その一部は53年の回顧録『野蛮人たちとの生活』にまとめられている。59年、ゴーストストーリーの古典ともされる超自然的なホラー小説『丘の上の屋敷』を出版。スティーブン・キングが激賞したことでも知られ、『シャイニング』に影響を与えたと言われる。
62年、最後の⻑編小説となる『ずっとお城で暮らしてる』を出版。ジャクスンを代表する最高傑作と評されるゴシックミステリーとなった。
1960年代になると、健康状態を損ねたジャクスンは闘病生活を送るようになり、48歳の若さで心不全により死去。25年という比較的短い執筆期間で、6つの⻑編、100を超える
短編、家族の日常を描いた2冊のエッセイ、4冊の児童書を刊行した。また、多くの⻑編は映画化もされ、ロバート・ワイズ監督による『たたり』(1963)はホラー映画の古典的名作としても知られる。
2008年、彼女の功績を称え、心理サスペンス、ホラー、ダークファンタジーのジャンルにおいて最も優れた小説に贈られる賞としてシャーリイ・ジャクスン賞が創設された。日本では小川洋子、鈴木光司が受賞している。
【本編映像】
映画『Shirley シャーリイ』7月5日(金)
TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
監督:ジョセフィン・デッカー
脚本:サラ・ガビンズ
原作:スーザン・スカーフ・メレル(『Shirley』未邦訳)
撮影:シュトゥルラ・ブラント・グロヴレン
美術:スー・チャン
編集:デヴィッド・バーカー
衣装:アメラ・バクシッチ
音楽:タマール=カリ
音楽監:ブルース・ギルバート、ローレン・マリー・ミカス
キャスティング:ケリー・バーデン、ポール・シュニー
キャスト:エリザベス・モス(『ハースメル』『透明人間』『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』)/
マイケル・スタールバーグ(『ボーンズ アンド オール』『君の名前で僕を呼んで』)/
ローガン・ラーマン(『ブレット・トレイン』『ウォールフラワー』/オデッサ・ヤング『帰らない日曜日』『グッバイ、リチャード!』)
2019年|アメリカ|英語|107分|アメリカン・ビスタ|原題:Shirley|字幕翻訳:橋本裕充
(C) 2018 LAMF Shirley Inc. All Rights Reserved
配給・宣伝:サンリスフィルム
公式サイト
公式X(旧 Twitter)
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