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つまらなすぎて大コケ…2023年、ガッカリの最悪ドラマ(3)劣化コピーでワンパターン…悪夢の右肩下がり

text by 編集部

2023年はコロナが落ち着き、世の中が平常に戻った年であった。そんな中、テレビ局も生き残りをかけて様々な工夫が施されたドラマが多数存在するが、残念ながら視聴者をガッカリさせてしまった作品もある。今回は、2023年の最もつまらなかった民放ドラマを5本セレクト。視聴率低迷の原因も解説する。

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令和版ブラックジャックは残念な出来?

『Get Ready!』


出典:Amazon

放送期間:1月8日~3月12日
放送時間:日曜21:00~21:54
脚本:飯野陽子、山田能龍、川邊優子、金沢知樹、渡辺啓、長花枝薪
最高視聴率:10.9%
キャスト:妻夫木聡、藤原竜也、松下奈緒、日向亘、一ノ瀬颯、三石琴乃、橋本マナミ、當真あみ、結城モエ、中山麻聖、田野倉雄太、長見玲亜、矢島健一、片山友希、菅原卓磨、吉田涼哉、川本光貴、伊武雅刀、鹿賀丈史

【作品内容】

多額の報酬と卓越した技術でどんな手術も請け負う、「エース」と呼ばれる波佐間永介(妻夫木聡)。昼間は洋菓子店でパティシエを務め、本名を捨て、身分も騙っている。

エースの相棒は、「ジョーカー」と呼ばれ、交渉役を務める下山田譲(藤原竜也)と、「クイーン」と呼ばれ、看護師として、波佐間の手術のサポートをする依田沙姫(松下奈緒)。彼らが闇医者チーム「仮面ドクターズ」を組む。

波佐間が手術を行うかどうかを決める基準は報酬の額でなく「その患者が生き延びる価値があるのか」だ。素顔を隠し、日本国内の医療技術では不可能な手術は、エースの「Get Ready」の一声で始まる。

【注目ポイント】

妻夫木聡
妻夫木聡Getty Images

まるで“令和のブラックジャック”のような設定で、単なる医療ドラマの枠を超えた独特の世界観を湛えたストーリーだ。

社会派ドラマや企業系ドラマが多いTBS「日曜劇場」枠で放送され、初回と第2話こそ、2桁の視聴率をマークしたが、徐々に失速し、最終回の視聴率は6.4%にまで落ち込んだ。

監督には斬新な撮影手法で知られる堤幸彦を迎え、6人の脚本家による一話完結のオリジナルストーリーのドラマだが、あまりにも現実離れした荒唐無稽な設定と、ワンパターンのストーリーで視聴者を繋ぎ留めることが出来なかったのが敗因と推測される。

また、覆面をした「ジョーカー」こと下山田が、突然、患者の目の前に現れ営業をかけるシーンが、“まるでヒーローものの劣化コピー”と揶揄され、視聴者離れを招く。第8話に波佐間の過去が描かれたことで、ようやく感情移入できるキャラクターとなり、評判が好転するが、“時すでに遅し”だった。

しかしながら、妻夫木聡の魅力が前面に出されており、「Get Ready!」と呟き、オペに向かう姿は掛け値なしに格好良く、最新鋭AIを搭載した手術室のシーンには、近未来の医療を垣間見るようで、本作の見どころの1つだったことは強調しておきたい。

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