ホーム » 投稿 » 5選記事 » 日本映画 » 2023年の大爆死映画は? 期待外れの大コケ日本映画(2)演出最悪で観客ズッコケ…怖くないホラーで致命傷

2023年の大爆死映画は? 期待外れの大コケ日本映画(2)演出最悪で観客ズッコケ…怖くないホラーで致命傷

text by 編集部

『怪物』や『ゴジラ−1.0』、『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』など、話題作が目白押しだった今年の日本映画界。しかし、そんなヒット作の裏側には、鳴り物入りにも関わらず儚く散っていった作品も数多く存在する。今回は、そんな作品の中から5本を厳選してご紹介しよう(文・編集部)

————–

実はコメディ? ホラーファンが首をかしげた謎すぎる演出

『禁じられた遊び』

橋本環奈
橋本環奈Getty Images

上映時間:110分
監督:中田秀夫
脚本:杉原憲明
出演者:橋本環奈、重岡大毅、ファーストサマーウイカ、堀田真由、倉悠貴、長谷川忍、猪塚健太、MWGUMI、清水ミチコ、新納慎也、諏訪太朗

【作品内容】

切れたトカゲの尻尾を持ってきた息子・春翔に気を利かせ、冗談混じりに「“エロイムエッサイム“と唱えたらまた生えてくるよ」と奇妙な呪文を教えてしまった父親・伊原直人(ジャニーズWEST/重岡大毅)。

そんな中、妻・美雪(ファーストサマーウイカ)と春翔が交通事故に遭ってしまう。春翔は意識を失い生死の狭間を行き来するが、なんとか目を覚ます。しかし、美雪は帰らぬ人となってしまう。

交通事故でちぎれた美雪の小指を持ち帰った春翔は、失った母親に会いたいという一心から、庭に母親の小指を埋め、盛り土に向かって「エロイムエッサイム」と唱え始める…。

【注目ポイント】

作家、清水カルマの同名小説の実写化。主演は橋本環奈と重岡大毅(ジャニーズWEST)で、『リング』シリーズでおなじみの中田秀夫がメガホンをとる。

本作の最大の難点。それは、「ホラーなのに全然怖くない」こと、それに尽きるだろう。「ホラーエンターテイメント」と銘打たれている通り、一般的なホラー映画よりもどこかライトな雰囲気が全体に漂っており、映画館に足を運んだホラーファンは、ズッコケること間違いなしだ。

そして、この傾向は、シソンヌの長谷川忍が出てきたあたりからさらに加速。長谷川は本作のカギを握る霊媒師を演じているが、お笑い芸人らしいフォルムと佇まいで怖さを中和してしまっている。

一方、本作で唯一株を上げたのは、ファーストサマーウイカだろう。生前からサイコネキシスなどの特殊能力を使い、狙った獲物を徹底的に追撃する美雪は、『リング』シリーズに登場する貞子を超えたポテンシャルを秘めている。

ただ、2023年は、『呪怨』シリーズでおなじみの清水崇も『ミンナのウタ』を監督しており、図らずもJホラーの二大巨頭があいまみえる形となったが、どうやら軍配は清水に挙がったようだ。

amazonprime

【関連記事】
2023年の大爆死映画は? 期待外れの大コケ日本映画(1)
2023年の大爆死映画は? 期待外れの大コケ日本映画(3)
2023年の大爆死映画は? 期待外れの大コケ日本映画(全作品紹介)