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実は酷評の名作映画は? アメリカで大爆死・日本で大ヒットの映画(5)不幸すぎる大コケ…悲しきその理由は?

text by 編集部

日本人にもなじみ深い、アメリカやイギリスなど欧米各国の映画作品たち。日本で有名なあのヒット映画のなかには、意外にも製作国では敬遠されたり興行成績が全然振るわなかったりした作品もあるようだ。今回は、なぜか海を越えて本国よりも日本人の心を鷲掴みにした、アメリカで大コケしたのに日本でヒットした作品を5本ご紹介する。

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コロナ禍が祟ってアメリカで低迷

『TENET テネット』(2020)

上映時間:150分
原題:Tenet
製作国:アメリカ
監督・脚本:クリストファー・ノーラン
キャスト:ジョン・デヴィッド・ワシントン、ロバート・パティンソン、エリザベス・デビッキ、ディンプル・カパディア、アーロン・テイラー=ジョンソン、マイケル・ケイン、ケネス・ブラナー

【作品内容】

CIA工作員の“名もなき男”(ジョン・デヴィッド・ワシントンジョン・デヴィッド・ワシントン)は、とある研究室で、弾痕から拳銃の中へ逆行する弾丸を見せられ、“時間を逆行させる”未来の装置が存在し、その装置を使って第3次世界大戦を起こそうとしているテロ集団がいることを知る。

彼は協力者ニール(ロバート・パティンソン)と組み、この弾丸を売った人物を追ってインドのムンバイへ飛ぶ。これらの陰謀の陰では、未来人と共謀する武器商人のアンドレイ・セイター(ケネス・ブラナー)がいた。

“名もなき男”とニールは世界滅亡の陰謀を阻止すべく力を合わせる。

【注目ポイント】

クリストファー・ノーラン監督
クリストファーノーラン監督Getty Images

2億2500万ドル(約313億円)もの製作費を投じ、本物の飛行機(ボーイング747)を買い上げた上で、実際に激突させるなど、脅威の大スケール描いた極限のタイムサスペンス超大作。2021年アカデミー賞では視覚効果賞を受賞した。

SF大作を数多く手掛けながらも、特撮を多用し極力、CGの使用を避け、デジカメではなくフィルム撮影にこだわりを持つ一方で、いち早くIMAXカメラを導入するなど、独特の感性を持ち合わせるノーラン。

『007』シリーズのファンでもあり、「いつかはボンド映画を監督したい」と語る彼にとって初となるスパイ映画だったが、本国アメリカでは、新型コロナウィルスの影響をモロに受け、興行収入は公開5週間で4500万ドル(約63億8000万円)と低迷。

一方で、欧州や中東、日本では大ヒットを記録し、結果的には、日本での興行収入が20億円を突破し、全世界での興行収入も約3億6000万ドル(約526億円)を記録した。

新型コロナに苦しむ映画業界に、極上のスペクタクル作を届け、改めて映画の素晴らしさを示した作品となった。

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