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『世にも奇妙な物語』史上最も泣ける神回は? 涙腺崩壊の感動作(3)究極の傑作…作家と少女の切ない交換日記

text by 編集部

1990年の放送開始以来、根強い人気を誇る『世にも奇妙な物語』。これまでに放送されてきた物語は500話をとうに超え、岩井俊二や三谷幸喜など、今をときめく名クリエイターたちが参加してきたことでも知られている。今回は、30年にも及ぶ同番組の歴史の中から、”感動エピソード”を5本紹介しよう。(文・編集部)

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小説家と少女との時空を超えた出会いを描いた
『世にも奇妙な物語』屈指の人気作

『過去からの日記』(2004/主演・西島秀俊)

西島秀俊
山岡役の西島秀俊【Getty Images】

放送日:2004年9月20日(秋の特別編)
演出:土方政人
原案:高橋徹郎
脚本:大野敏哉
出演:西島秀俊、蒼井優

【作品内容】

ヒット作を作れない売れない小説家、山岡(西島秀俊)は、ある日古本屋で自分の小説が大量で売られているのを発見し、まとめ買いする。すると、その中の一冊から、古びた日記帳が出てくる。その中には、ピンクのインクで、延々と「今日も何もいいことがなかった」の文字が。

山岡が戯れに「俺も同じ」と書き込むと、今度は「人の日記にイタズラしないで下さい」という文字が浮かび上がってくる。ここから、山岡と見えない読者による日記を介した文通がはじまる。

【注目ポイント】

本作は、2004年の「秋の特別編」で放映された一編。原案は福岡のローカルタレントである高橋徹郎。2015年に行われた好きなエピソードの人気投票では18位にランクインするなど、根強い人気を誇っている。

本作の最大の注目ポイントは、主演の西島秀俊と蒼井優だろう。「日記を介したタイムトラベル」という点では先に紹介した「栞の恋」とかなり類似しているが、本作の場合は2人の佇まいも相まって、どこか映画のような格調高い作品に仕上がっている。

また、脚本も秀逸で、文通相手の少女・北嶋ゆりえ(蒼井優)が重い病気を患っていることを悟り、山岡が病院を訪れるシーンでは、彼女を喜ばせるためにあえて嘘を日記にしたためる。こういった展開は、「栞の恋」の一歩先を行っていると言ってよいだろう。

なお、西島秀俊と蒼井優は、その後押しも押されぬ大俳優に成長したのは周知の通りだ。本作はサスペンスと感動を織り交ぜた展開もさることながら、2人の豪華共演を眺めるだけでも楽しめる一品に仕上がっている。

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