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鳥肌立つほど凄まじい…大河ドラマ史上演技が上手かった主演俳優(2)究極のカメレオン俳優…伝説を作ったのは

text by 寺島武志

毎年、誰が主演を務めるのか大きく期待される大河ドラマ。歴代の大河ドラマで主演を務めた役者も、大きなプレッシャーや難題に打ち勝ち、1年間1人の偉人の生涯を演じきるのだ。その姿に視聴者は感動し、賛辞を送る。そこで今回は、近年の大河ドラマで主演を務めたベスト俳優を5人セレクトして紹介する。(文・寺島武志)

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体重100kgに増量して挑んだ初大河で伝説を作る

●鈴木亮平『西郷どん』

鈴木亮平
鈴木亮平Getty Images

放送期間:2018年1月7日~12月16日
原作:林真理子
脚本:中園ミホ
他キャスト:瑛太、北村有起哉、小栗旬、高橋光臣、渡辺謙、青木崇高、鹿賀丈史、風間杜夫、松坂慶子、黒木華、錦戸亮、上白石萌音、西田敏行、大村崑、沢村一樹、橋本愛、二階堂ふみ、柄本明、石橋蓮司、松田翔太、又吉直樹、伊武雅刀、藤木直人、佐野史郎、遠藤憲一、北川景子、南野陽子、泉ピン子、高梨臨、玉山鉄二、浜野謙太、風間俊介、笑福亭鶴瓶、尾上菊之助、内田有紀、迫田孝也

【作品内容】

西郷隆盛が西南戦争で戦死してから21年後。かつての西郷の夫人・糸(黒木華)は、上野公園の除幕式に出席している。しかし、西郷像を見た糸は、思わず叫んでしまう。

「違ごう…うちの旦那さぁは…こげな人じゃ、ありもはん!」

そして、この糸の言葉を“導きの糸”に、幕末の志士・西郷の「真の姿」が描かれていくー。

【注目ポイント】

原作・林真理子、脚本・中園ミホという女性コンビが手掛ける本作の西郷隆盛は、ひと言で言い表すならば“愛すべき豪傑”だ。

盟友・大久保利通との喧嘩別れや西南戦争での非業の死など、「悲劇のヒーロー」として描かれることが多い西郷。しかし、本作では、BL要素が盛り込まれるなど、従来の西郷のイメージを一新しようという野心が随所に感じられる(なお、作中では切腹による最期が描かれない)。

さて、そんな愛すべき西郷を演じたのは、大河初出演の鈴木亮平だ。鈴木といえば、役作りの度に20~30キロの増量・減量を繰り返して体型を変える“カメレオン俳優”として知られているが、本作では100kgまで増量して撮影に臨んでいる。

ちなみに、最高視聴率を記録した第5話「相撲じゃ!相撲じゃ!」は、全編にわたりキャスト陣の相撲シーンで構成された異色回。西郷たちの稽古から御前試合に至るまで、鈴木たちの肉体美を堪能できる神回になっている(なお、力士役には早稲田大学体育会相撲部が出演)。

説得力のある芝居で「新しい西郷像」を打ち立てた本作。その功績はいくら褒めても褒めすぎることはないだろう。

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