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「TV番組こそ最低の狂気…」陰謀論をテーマにした映画(4)。作られた人生…”観られる男”の結末は?

text by 編集部
トゥルーマンショーの劇中場面 Getty Images

SNSの発達にともない、近年、世界を席巻している陰謀論。今回は、政府の陰謀や大統領暗殺、ロサンゼルスの闇の部分などを描く、陰謀論をテーマにした映画を5本セレクト。観たものを疑心暗鬼にさせ、イライラさせるが、最終的には爽快感すら感じさせる作品を集めた。今回は第4回。

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『トゥルーマン・ショー』(1998)

出典:amazon

監督:ピーター・ウィアー
脚本:アンドリュー・ニコル
トゥルーマン・バーバンク:ジム・キャリー
クリストフ:エド・ハリス
メリル・バーバンク / ハンナ・ジル:ローラ・リニー

【作品内容】

とある離島。平凡な会社員・トゥルーマンはある日、街で死んだはずの父親を見かける。自分が生きる世界に違和感を抱いた彼は、かねてからの夢だった島からの脱出を敢行。そこで彼は、ある驚愕の事実を知ることとなる。実は彼はリアリティ番組の出演者で、島も住人もセットであるという事実にー。

監督は『刑事ジョン・ブック 目撃者』のピーター・ウィーアーで、脚本は『ガダカ』のアンドリュー・ニコル。主人公・トゥルーマンを『マスク』のジム・キャリーが演じる。

【注目ポイント】

メディアに作られた虚構の人生、生涯にわたる監視ー。本作が持つこういったテーマは、ともすればシリアスな展開になりかねない。しかし本作では、役者陣の演技のおかげで軽妙なコメディに昇華されている。

特筆すべきは主人公・ジムの演技。自分の一生を全世界に配信され続ける男の滑稽さとその裏にある孤独と悲しみを、滋味あふれる演技で表現している。

さて、情報技術が発達し、SNSが席巻する現在のメディア環境では、本作のような状況は当たり前になっている。しかし、むしろ、人々はこういった状況を、何の疑いもなく受け入れてはいないだろうか。まるで陰謀などはなから存在していなかったかのように。

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